2022年10月20日 旬の食材活用術<2022年秋>かき

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 日ごとの寒暖差が大きく、服装に迷う今日この頃です。ここ最近、私のまわりでも、喉が痛い、鼻水が出るなどの軽い風邪症状の方をみかけます。みなさんも気をつけてくださいね。

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 さて、今回は「旬の食材活用術<秋>」。旬の食材の調理法や、美味しい食べ方など、さまざまな情報をご紹介していきます。

 旬の食材は、味が良いだけでなく、栄養素が豊富です。また、野菜や果物は、たくさん収穫される時期でもあるため、価格が安くなるという利点もあります。栽培技術の進歩や、生鮮食品の輸入増加などにより、年間通してさまざまな食材が流通しています。そのため、最近では旬がわかりにくくなっています。季節の移り変わりを楽しみながら、旬の食材を賢く利用したいものですね。

■秋が旬の食材

 秋になると、サツマイモやサトイモ、ジャガイモ、レンコン、ニンジンなどの根菜類が糖を蓄え、旬をむかえます。また、店頭に出回るキノコ類は栽培ものがほとんどですが、栽培ものであっても、キノコ類は秋に美味しさが増すといわれています。魚では、サンマ、イワシ、カツオ、タチウオなど。クリやブドウ、ナシなどの果物も豊富です。

 ■旬の食材活用術

 根菜の中でもゴボウは、きんぴらゴボウ、たたきゴボウ、ゴボウサラダ、煮物など、さまざまな料理に活用できるヘルシー食材です。

 和食に多く使われるゴボウですが、実は洋風のお料理にもよく合います。薄くスライスしたゴボウをバターで炒め、塩・コショウで味付けするだけで、ゴボウとバターの両方の風味を生かしたおいしい一品に。また、乱切りにしたゴボウやレンコンを素揚げし、カレーに入れると、煮くずれることなく、ほどよい歯ごたえと香ばしさが加わります。

 たくさん作った甘辛いきんぴらゴボウは、とろけるチーズをのせて焼いたり、キノコ類を加えてグラタンにしたりと、洋風にアレンジしてもおいしいですよ。

 ■秋野菜の栄養素

 食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑えるなどの働きがあります。不溶性食物繊維は腸内環境を整え、便通を改善する効果があります。

 ゴボウには、水溶性食物繊維のイヌリンと、不溶性食物繊維のリグニンが含まれ、どちらの効果も期待できます。

■世界的に注目「KAKI

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 旬の食材の中でも、今注目したいのは「柿」。日本と中国が原産の柿は、奈良時代から栽培されていたともいわれる日本の代表的な果物です。※柿の旬は秋冬(1012月ごろ)です。

 昨今、ヨーロッパやアジア諸国では、「KAKI」で通じるほど人気があるとか。柿のように酸味の少ない果物は世界でも珍しく、同じく酸味の少ない果物として人気のマンゴーは夏の果物。KAKIはマンゴーに代わる冬の果物として、世界的に人気なのです。

 日本では、柿はそのまま食べることが一般的ですが、海外では日本のように生でそのまま食べるだけでなく、生ハムで巻いたり、フライパンでバター、砂糖と一緒に加熱してキャラメリゼしたり、生クリームを加えてフードプロセッサーでソースにし、豚肉や羊肉にかけたりと、さまざまな料理やデザートに使われているようです。

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▲バケットにクリームチーズとキャラメリゼした柿をのせて

 ■柿の栄養素

 柿には、ビタミンCが豊富に含まれています。柿100g(可食部)当たりに含まれているビタミンC70mg。同じ100g(可食部)に含まれるビタミンCは、みかんで32mg、いちごで62mgですから、柿に含まれるビタミンCがいかに豊富かわかりますね。

 抗酸化作用があるビタミンC。体内でビタミンEと協力して活性酸素を除去し、細胞を保護します。また、皮膚や細胞のコラーゲン合成にも欠かせない栄養素です。ビタミンCは風邪などの感染症予防にも効果があるので、これからの寒い季節には積極的に食べていきたい食材です。

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 食材の旬に関する知識は、食生活アドバイザー、野菜スペシャリスト、食育実践プランナーでも欠かせないものです。また、調理師試験では、旬の食材に関する問題が出題されることもあります。

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