2023年10月20日 β-カロテンで風邪予防

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 10月に入り、ついこの間まで30℃を超えていたとは思えないほど、秋らしくなりました。急な寒暖差に体がついていかず、体調を崩す方も多いようです。くわえて今年は、季節外れのインフルエンザウイルスの流行も。これから冬にむけて一層体調管理には気をつけたいですね。そこで今回は、風邪予防のビタミンである「β-カロテン」に注目してみましょう。

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【β-カロテンとは?】

 β-カロテンは、緑黄色野菜などに含まれる赤や橙色、黄色などの色素成分(カロテノイド)のひとつです。β-カロテンは、体内でビタミンAに変換されるため、プロビタミンAと呼ばれます。プロビタミンAには他に、α-カロテン、γ-カロテン、β-クリプトキサンチンなどがありますが、もっともビタミンA効力が大きいのがβ-カロテンです。

【β-カロテンの働きとは?】

 β-カロテンの最大の特徴は、抗酸化作用です。体内の活性酸素の発生を抑制することで、免疫力を高める、老化抑制、動脈硬化症などの生活習慣病を予防する効果などがあります。また、β-カロテンは、体内で必要な量だけビタミンAに変換されるため、過剰症の心配がありません。

 風邪の原因はウイルスです。日ごろから、ウイルスに対する抵抗力を高めておくことが肝心です。日ごろから栄養バランスに気をつけた食事をこころがけ、適度に体を動かして基礎体力をつけましょう。さらに、たんぱく質や、β-カロテンをはじめとする抗酸化ビタミン(ビタミンCやビタミンE)を含む食品を積極的に摂りましょう。

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▲キャロットラペ

【旬と栄養素】

 β-カロテンが多く含まれる野菜には、モロヘイヤ、ほうれん草、かぼちゃ、あしたば、にんじん、小松菜などがあります。この時期にβ-カロテンを積極的に摂取するなら、かぼちゃやにんじんがおススメです。といいますのも、野菜は時期によって栄養素の含有量が変化するからです。旬の野菜は栄養価が高くなるだけでなく、大量に出回るため、価格も安くなるというメリットもあります。ぜひ、旬のかぼちゃやにんじんでβ-カロテンを補給しましょう。

【β-カロテンの効率的な摂り方とは?】

 β-カロテンは脂溶性のため、油脂と一緒に摂ると吸収率がアップします。揚げる、炒める調理法の他に、油脂を含んだドレッシングをかける、ごま和えにするなどの食べ方でもOKです。

 農業技術や流通の発達で、主要な野菜は年中手に入るようになりましたが、美味しくて栄養価が高く、価格も手ごろな旬の野菜。ぜひ色々な料理に活用して健康な身体を作っていきましょう!

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▲旬の野菜の焼きマリネ

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