2024年11月29日 コーヒーのトレンドはサステナビリティへ
今年も残すところあとわずかとなりました。10月でも夏日の日があったせいか、冬が突然やってきたような感じがします。急な寒暖差に体調を崩さないようにしたいものですね。
さて、肌寒くなってくると恋しくなるのが、温かい鍋料理や煮込み料理、ココアやホットワインなど体を芯から温めてくれるような食べ物ですね。ちょっと一息つくときも温かい紅茶やコーヒーを用意したくなります。
さて、今回はコーヒーのお話です。インスタントコーヒーやドリップバッグなど自宅で手軽に飲めるものから、コーヒーマシンでつくる本格的なエスプレッソやカプチーノ、コーヒーチェーンやコンビニのコーヒー、昔ながらの喫茶店のコーヒーなど、コーヒー市場はさまざまな発展を続け、私たちの日常に欠かせないものとなりました。
コーヒーの奥深さを担うのは豆ですが、コーヒーの原料となるコーヒーの実(コーヒーチェリー)は、マメ科ではなく果物の一種です。コーヒーの木の品種は数多くありますが、特に有名なのは2大品種である「アラビカ種」と「カネフォラ種(ロブスタ)」。同じ品種でも木や生産地によって味や香りにさまざまな特徴が生まれます。収穫した豆は加工処理され、生豆の状態で消費地に送られます。そこで焙煎(焙煎器で加熱し、炒り上げる)することで、熱による化学反応が起こり、特有の色や香り、味が生み出されます。焙煎度合いによって風味が異なるので、お好みのものを探してみましょう。お好みの豆を見つけたら、お手持ちの器具に合った挽き方で豆を挽きましょう。ペーパードリップなら「中挽き」や「中細挽き」、カフェプレスなら「粗挽き」~「細挽き」などというように。あとは、丁寧にコーヒーを淹れましょう。お湯の温度や量、粉の量、抽出時間などによっても風味が変わるので、この機会にお好みの味を追求するのもいいですね。
▲コーヒーの実
そんなコーヒーにかかわる「コーヒー2050年問題」をご存じでしょうか。地球温暖化による気候変動が進み、2050年には、世界で最も多く栽培されているアラビカ種の栽培に適した土地が現在の半分以下にまで減少する恐れがあるというのです。また、コーヒー農家の利益を守ることも難しくなり、生産者が減ることでさらにコーヒーの生産量が減ることも考えられます。一方で、世界のコーヒー消費量は年々増加傾向であることから、将来、コーヒーの価格は高騰し、今のように気軽に飲めるものではなくなる可能性が懸念されています。
この「コーヒー2050年問題」を解消するために私たちができる取り組みにはどんなものがあるでしょうか。例えば、生産者や環境に配慮してつくられたコーヒー豆や、生産者にとって公平な取引が行われたコーヒー豆を選ぶ。これにより、生産地の環境を守り、生産者の安定した生活を支えることにつながります。また、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの削減。温室効果ガスの代表的なものが二酸化炭素(CO2)です。CO2の多くは、石油や石炭、天然ガスなどのエネルギーを使うことにより排出されます。家庭での省エネが、CO2の排出削減につながります。冷暖房を適切な温度で使用する、電気をつけっぱなしにしない、LED電球を使用するなど、少しの工夫が地球の未来を明るくします。
▲自宅や職場で大活躍のドリップバッグ
「どのようなコーヒーが飲みたいか」、「どこで栽培されたコーヒー豆なのか」、「どのような取引で輸入されたコーヒー豆なのか」。お手元にあるコーヒー、コーヒー豆について、ほんの少し興味をもってみてください。その先に世界は広がっています。
ユーキャンの「UCC匠の珈琲講座」では、本格コーヒーの淹れ方はもちろん、豆や焙煎、挽き方の知識を学ぶことができます。さらに、コーヒーとフードの組み合わせや、シチュエーションに合わせた演出方法もご紹介しています。
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