2024年5月20日 暮らすようにロンドンを楽しむ

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 そろそろ梅雨の走り、北海道を除く日本各地は蒸し暑さに悩まされる時期ですね。一方、梅雨のない欧州は年間で一番好天に恵まれる時期に当たり、観光にもベストシーズンを迎えます。とはいえ円安の影響により、海外では以前のように気軽にショッピングや外食を楽しむことが難しくなりました。そこで今回は、海外で少しでも安上がりで過ごせるように、海外旅行を"暮らすように楽しむ"コツを、ロンドンの食事情を例にお話ししてみましょう。

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▲イギリス名物「フィッシュ&チップス」

 暮らすように・・・を具体化するのに必要な衣食住ですが、衣服は持参するとして、先ず住のコツは、ホテルならキッチン付きを選ぶことです。が、通常のホテルのキッチン付きは高額なので、電子レンジもしくは共同キッチンなどがある長期滞在型のホテル(大抵は部屋の掃除はなしでランドリー付き)や、アパートタイプの民泊がおススメです。部屋に湯沸かしポットがついているだけでも、コーヒー、紅茶、緑茶はもちろん、欧州にはオーガニック対応のインスタントスープなどが豊富なので、買ってきたパンや総菜をグッとリッチに楽しめます。特に、デパートやスーパーの総菜売り場は便利です。いわゆるデパ地下は種類も豊富で高品質ですから目移り必至です。

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▲ロンドンのデパ地下

 自炊にチャレンジする方は、日本からパックご飯、だしパック、醤油、味噌、海苔などを持参すれば、肉や魚、野菜を買うだけで食べ慣れた食事にすることもできます。食材の買い出しは近くのスーパーもいいですが、せっかくですから、日本の築地のような、選んで買って食べて、を楽しめる市場がおススメです。

 ロンドンにもいくつかの市場がありますが、1000年以上の歴史を誇るイギリス最大級の食品市場「バラマーケット(Borough Market)」はおススメです。ここはロンドンの台所として知られ、もともとは業者向けの野菜やフルーツ専門の市場でしたが、1990年代から個人向けの高品質なアルチザン(職人の手作り)・フードを提供するマーケットに生まれ変わりました。マーケットを運営しているのはチャリティー団体で、平等とダイバーシティーにコミットしていますので、ヨーロッパ全土はもちろん、アジア、アメリカ、アフリカまであらゆる地域の食材や調味料が売られています。マーケットは大きく3つのエリアに分かれていて、「Borough Market Kitchen」にはフード屋台、「Three Crown Square」には大きめの店舗、「Green Market」には小規模な店舗や専門店が入っています。基本的に屋内なので雨でもOK、各国の手軽なローカルフード店が広い敷地に密集しているので、住民、観光客の区別なく人が集まる人気スポットで、どこも活気にあふれています。

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▲マーケットの様子

 有名なパエリア屋さん(ボンバ・パエリア(Bomba Paella)の前には長蛇の列ができていますし、ロンドンのファストフード=プルドポークなどのサンドイッチ店(ホブスキッチン(Hobbs kitchen)や、もちもち生地と甘さ控えめなクリームで人気のドーナツとサワー種のハードパンのお店(ブレッドアヘッド・ベーカリー(Bread Ahead Bakery) )は行列覚悟です。また、席についてゆっくりと食事や、本格的なタパスをつまみにお酒を楽しみたい方、子連れファミリーにはスペイン料理店(タパス・ブリンディサ(Tapas Brindisa)や八百屋が経営するレストラン(ターニップス(TURNIPS))もおススメです。

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▲ボンバ・パエリア(Bomba Paella)のパエリア

  そして、やはり住人気分を味わうなら、ロンドン庶民の憩いの場として、皆さんご存じの"パブ"での食事は欠かせません。日本ではお酒を飲むイメージの強いパブですが、ロンドンのパブは、居酒屋とファミレスの中間のような場所。カウンターで立ち飲みする若い女性やカップルが、2人掛けのテーブル席には一人で食事をする人、奥のテーブル席はほぼファミレスで、子ども連れの家族、老夫婦、若い女性のグループ、職場のお仲間のような団体もいて、とにかくワイワイと賑やかです。

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▲パブの入り口

  できればやはり、定番のフィッシュアンドチップスは是非!ザックザクの食感とそのボリュームに圧倒されます。スコッチエッグやミートパイ、ピザなども定番です。どのメニューも一人ではとても食べきれませんのでご注意を!


 暮らすように楽しむロンドン、いかがでしたか?気軽に挑戦できる内容ではありませんが、現地の生活に興味を持ち、実際に食べてみるという体験は、どんな場所でもできます。日本にも、全国各地に郷土料理やご当地メニューが存在します。まずは身近なところから興味を持ち、食の世界を広げていきましょう。

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