2024年3月29日 春の山菜 新生活に向けて心身を整えよう

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 桜の開花もはじまり、すっかり春ですね。来週からは4月。新生活が始まるという方も多いのではないでしょうか。

 季節の変わり目は体調を崩しやすいものですが、特に春は朝夕の寒暖差が大きいことに加え、新しい環境に慣れるまでの緊張や、生活習慣の変化なども重なり、自律神経が乱れがち。自律神経が乱れると、頭痛やめまい、疲労感のほか、メンタルに影響を及ぼすこともあります。自律神経の乱れには、規則正しい生活と、ストレスを緩和する休養が効果的です。今回は、食事から心身を整えるヒントをお届けします。

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■春が旬の食材

 春に旬を迎える食材には、サワラやアサリ、たけのこ、セロリ、そら豆、グリーンアスパラガスなどがありますが、春先にかけて出回る食材といえば山菜です。春の山菜には、うるい、うど、ふきのとう、たらのめ、こごめなどがあります。

■春の山菜

 山菜といえば独特の苦みが特徴。山菜の苦味成分には新陳代謝を促すデトックス効果があります。さらに、山菜に含まれる食物繊維やカリウムは冬に溜め込んだ不要なものを排出します。

日本には昔から「春の皿には苦味を盛れ」ということわざがあるように、冬から春へ変わる時期に、苦味のある山菜を食べることが体に良いとされてきました。

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▲早春のたけのこソテー

 ■山菜の活用術

 現在では、山菜は「下処理が大変そう」や「独特の味が苦手」といった理由から家庭ではあまり調理されなくなりましたが、山菜の中には、お湯で茹でるだけ、酢水にさらすだけといった、「ごぼう」や「れんこん」と変わらない手間で食べることができる「うど」や、クセやアクが少ないため、生で食べることができる「うるい」などもあります。

 

 また、山菜の苦味は、茹でることで抜けます。例えば「ふきのとう」。湯に対して約1%の塩を加えて35分茹でます。10分以上ゆでると子供でも食べられるほど苦味がなくなります。粗熱がとれたらみじん切りに。フライパンにオリーブオイルとみじん切りにした玉ねぎを炒め、みじん切りにしたふきのとうと塩ひとつまみを加えて炒め合わせてパスタソースに。玉ねぎの甘味、油脂でマスキングすることでも苦味はマイルドになります。パルメザンチーズを加えると苦味がさらに緩和されます。山菜の天ぷらが好まれるのは、油脂によるマスキング効果によって苦味がマイルドになるためなんですね。 定番のお浸しや和え物も、茹で加減や調味料を工夫すれば、手軽に食卓に春を取り入れることができますね。

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▲ふきのとうと筍のペンネ

くたくたに煮たふきのとうを、ベーコンの油脂でさらにマスキング

  近年は、栽培技術の進歩や、生鮮食品の輸入増加などにより、年間通してさまざまな食材が流通するため、食材の旬を感じにくくなりましたが、一番おいしい時期の野菜や果物は食べ逃さないようにしたいものです。

 旬の食材は、おいしいだけでなく、栄養素が豊富です。また、野菜や果物は、たくさん収穫される時期でもあるため、価格が安くなるという利点もあります。旬の食材を取り入れて、心身を整えましょう!

 

 山菜の下処理は、「野菜スペシャリスト講座」で詳しく学ぶことができます。食材の旬や保存方法に関する知識は、「食生活アドバイザー(23級)合格指導講座」、「食育実践プランナー講座」でも欠かせないものです。また、調理師試験では、旬の食材に関する問題が出題されることもあります。

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