2024年2月20日 温かい麺類でカラダぽかぽか

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 2月も後半になりました。関東でも積雪があったりと、厳しい寒さが続いていましたが、最近は春らしい日も増えてきました。まさに三寒四温の候。油断して体調を崩さないようにしたいものですね。寒い日には、温かい湯気が立ちのぼる麺類が恋しくなります。あつあつのスープやだしで体を芯から温めたい!今回はカラダを温める麺類のご紹介です。

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▲節分の神社には梅が咲いていました


■食べることでカラダを暖めよう

 ヒトは、ただそこにいるだけでエネルギーを消費しています。体温の維持、呼吸、脳や心臓の活動など、生命を維持するための必要最低限のエネルギー消費量を「基礎代謝量」といいます。

 それ以外に、生活をするうえでの運動や労働、作業でもエネルギーを消費しているのですが、実は食事でも、エネルギーを消費していることはご存じでしょうか。

 食事を摂ると、ヒトのカラダは栄養素を消化するために代謝が高まります。この代謝の増加を特異動的作用(または食事誘発性熱産生)といいます。食後、代謝が高まり、産生されたエネルギーの一部が体温となって消費されるため、カラダが暖かくなるのです。

 特異動的作用は栄養素によって異なります。脂質のみを摂取したときは摂取エネルギーの約4%、糖質のみでは約6%、たんぱく質のみでは約30%ものエネルギーが消費されます。3つの栄養素が混合した通常の食事では約10%程度といわれています。たんぱく質の特異動的作用は、他の栄養素に比べて大きいため、たんぱく質の多い食事を摂取すると、よりカラダが暖まるというわけです。

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▲酸辣湯(サンラータン)

 温かい食事はそれだけでカラダを暖めてくれますが、血行を促す成分を含む玉ねぎ、トウガラシやショウガのような香辛料など以外に、たんぱく質も意識して摂取することをおススメします。また、体内で栄養素を効率よく代謝させるためには、ビタミンB1やビタミンB2をはじめとするビタミン・ミネラルも不足しないように気をつけましょう。

 

■カラダを暖める麺類

 うどんやラーメン、パスタなどは小麦粉を主原料としているため、栄養素が炭水化物に偏っています。糖質のみを食べたときの特異動的作用は約6%なので、通常の食事の特異動的作用約10%よりも低くなってしまいます。せっかく温かい食事でカラダを暖めるなら、栄養素のバランスを整えて効率よく暖めましょう。

 外食では、麺類単品のものよりも、具材が多いものを選びましょう。野菜や肉類、豆腐などの具材のバランスが良く、酸味と辛味が絶妙な「酸辣湯(サンラータン)」や、野菜とカプサイシンたっぷりの「チゲうどん」、生姜風味のとろみをかけた「あんかけうどん」や、きのこ類や肉類、卵などの具材豊富な「鍋焼きうどん」、えびやささみの天ぷらを一緒に食べるなど。

 家で麺類を食べるときは、先に書いたような食材や栄養素を自分好みにひと手間トッピング!おろしショウガを加える、チーズやキムチをのせる、冷蔵庫に残っているほうれん草のお浸しや乾燥ワカメをのせる、生たまごを落とすなど。特別なことをしなくてもトッピング次第でバランスの良い一品になります。少し余裕のあるときは、甘じょっぱく煮た油揚げや豚肉をのせる、野菜と豚肉を炒めてのせる、ひき肉をピリ辛に炒めて担々麵風、野菜や肉類、卵を入れて煮込むなど。もちろん、副菜を用意して、たんぱく質やビタミン・ミネラルを補給してもOKです。温かく美味しい麺類でココロもカラダも暖めましょう!

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▲辛さと酸味が刺激的なトムヤンクンスープには、そうめんや中華麺も合います


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