2024年10月18日 モンブランだけじゃない!栗で楽しむ秋メニュー

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 長い長い残暑が過ぎ、やっと秋本番。各地でとりどりの野菜や果物が収穫され、食欲をそそりますね。特にこの季節はこれからの寒さに向けて栄養を蓄える根菜類が豊富です。ニンジン、ダイコン、レンコンなどは煮ても焼いてもおいしいのですが、生やサッと茹でてサラダなど、歯ごたえを楽しむメニューも見逃せません。対してじっくり火入れで甘~くなる秋野菜の代表は、女性の好物としてスイーツイベントなどを賑わす「芋、栗、南京」のホクホクトリオですね。サツマイモやカボチャは、スイーツはもとより料理にも使われますが、栗はお菓子のほかには栗ご飯くらいしか思いつかない方が多いのではないでしょうか?そこで今回は、ホクホク野菜としても利用してほしい「栗」についてお話ししましょう。

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▲栗の渋皮煮

 先ずは品種を見ておきましょう。日本で栗と言えば、茨城県、熊本県、愛媛県が生産量の上位です。品種として一番ポピュラーなのは筑波栗(つくばぐり)。甘味がある果肉と栗らしい強い香りが特徴で、9月~10月が最盛期です。8月下旬~9月までに旬の走りとして出荷される早生種の代表は丹沢栗(たんざわぐり)。やや大粒の品種で、甘味と香りは控えめ、加熱するとホクホクした食感が特徴なので栗ご飯にぴったりです。高級栗としてお馴染みの丹波栗(ブランド)の代表種が銀寄栗(ぎんよせぐり)です。江戸時代から栽培されてきた栗とされ、もっとも古い品種です。25g前後の大きい果実は粉質で、加熱すると甘くてホクホクした食感が特徴。9月下旬~10月が最盛期です。そして、栗の王様とも呼ばれる品種は利平栗(りへいぐり)ですね。焙煎したコーヒー豆のような濃い色合いと、ふっくらと丸い形が特徴で、ホクホクした食感と甘味の強さから最高品種とされ、9月中旬~10月末までが旬です。最後は、重さ3040g最大級の大きさの岸根栗(がんねぐり)。平家の落ち武者が野生の栗の木に、接ぎ木して改良したのがこの品種のはじまりとされ、粉質の強い果肉が特徴です。晩生種で、10月中旬~11月までが収穫期です。他には、小粒で甘味が強く渋皮がむきやすくて食べやすいのが特徴の、天津甘栗として有名な中国栗や、スイーツ作りに重宝される別名西洋栗とも呼ばれるヨーロッパ栗もあります。ヨーロッパ栗は、ヨーロッパのさまざまな国で食用として栽培され、小粒でしっとり系が多く、スイーツやシリアル、スープなどの食事や料理にも利用されています。

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▲栗入りのシチュー

 店頭で栗を見かけると、秋を感じて買ってみたくはなるものの、一晩水に浸けるんだっけ?茹でる?蒸す?皮をむくのが大変そう...とついつい尻込みしてしまいますよね。そんな方にお勧めなのが、誰でも簡単!魚焼きグリルで作る「焼き栗」です。作るときのコツは栗が焼けたら、焼きたての熱い状態で栗の皮をむく、それだけです!焼き立てだと、ポロッと簡単に取ることができます。焼いているときに熱くなって爆発するのを防ぐためと、皮をむきやすくするために、縦に一周包丁で切れ目を入れ、魚焼きグリルに栗を並べて、強火で12分~13分(上火と下火がある場合)焼きます。焼きたてを熱いうちにむきたいので1回に焼くのは10個程度にします。軍手やふきんなどを使って火傷に気を付けて。渋皮をむいてそのままパクリ!香ばしい風味は格別ですが、たくさんできたらフライパンにバターを溶かし、焼いた栗を転がしてグラニュー糖を塗すだけでも立派なデザートに。砂糖を焦がして生クリームを加えて絡めればキャラメルマロンの出来上がりです。多めのバターを溶かしたフライパンにみじん切りにした玉ねぎ(お好みでニンニクも)を入れて透明になる程度に炒めたら、一口大に切った鶏肉を加えて炒めて軽く塩コショウし、栗も加えて炒め合わせます。あればパセリのみじん切りを振ったら、ホクホクとした栗の甘さがアクセント、白ワインに合うおつまみの出来上がりです。これを汁ごと炊飯器に入れて塩を足し、通常の炊飯モードで炊けば、栗とチキンのピラフが完成。また、肉やベーコン、トマト(トマト缶でも可)と一緒に煮込んでも、栗のホクホク感が味わえるおつまみになります。

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▲栗と鶏肉のワインソテー

 栗は、季節のキノコとの相性も良いので、和風の煮物にしたり、手羽元などと炊き合わせたり、シチューに入れても楽しめます。カボチャやイモ類と同じ感覚で応用すれば、ほのかな甘さが引き立つ栗メニューは意外と簡単で、短い秋を存分に楽しめますよ。

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