2024年6月28日 情熱の風味?スペイン料理は夏味!

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 6月も終わり、まもなくやってくる夏に向け、あれこれ計画を立てるのも楽しい時期ですね。さて、夏と言えば食べたくなる料理は何でしょうか?枝豆にビール、冷やし中華、スパイシーカレー、それとも...。今年の夏は、キンキンに冷えたサングリア、焼きたてのパエリアや、チリチリと焼けるアヒージョはいかがですか?フラメンコや闘牛、ドン・キホーテなど、情熱的なイメージのせいかスペイン料理は夏がよく似合います。そこで今回は、スペイン料理をお家でおいしく作るコツをお伝えしましょう。

  スペイン料理と聞いて先ず思い浮かぶメニューと言えば、やはり「パエリア」でしょうか?ほかに「トルティージャ(スペイン風オムレツ)」と「パタタスブラバス」をご紹介します。

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▲パエリア

 まずは「パエリア」から。レストランのような美味しさに作るコツは、"具を少なくする"ことです。そもそも「パエリア」は、お米を味わう料理で、具の役割は出汁です。

 炊くタイプの肉系パエリアなら、1㎝角程度の肉に多めの塩を振ってしっかりと香ばしく炒め、そこへニンニクや玉ねぎのみじん切りを加えてさらに炒めます。続いて、お米を洗わずに加え、野菜くずなどを煮出したスープ(米の4倍程度)を入れて、蓋(アルミホイル可)をして 1520分程度、混ぜずに炊きます。お米がお好みの硬さになったら完成です!

 煮るタイプの魚介系パエリアなら、イカやタコなどを細かく切り、しっかり目に塩を振って炒め、そこへお米を洗わずに加えて炒めます。続いて、白ワインを加えてアルコールを飛ばし、煮干しや鰹節、またはアサリの出汁などを数回に分けて加え、混ぜないで軽くふつふつする状態をキープしながら、水分がなくなるまで加熱します(お米がお好みの硬さになるまででOK)。

 肉の場合も魚介の場合も、サフランやスモークパプリカ、イカ墨、トマトペーストなどを加える場合は、水分を入れる前(米を炒めるあたり)に加えて香りを出します。途中、何度かお米を食べてみて、好みの硬さになったら極弱火にし、底にオコゲができるように数分間じっくりと焼けばシンプルパエリアの出来上がりです。エビやムール貝などを乗せたいときは、具材にワインなどを振っておき、パエリアとは別のフライパンで炒め、オコゲを作るタイミングで汁ごと加えて飾ります。

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▲パタタスブラバス

 次に「勇敢なじゃがいも」と直訳される「パタタスブラバス」は、辛さが特徴のトマトソースをかけたフライドポテトで、スペインの各地域によってレシピは様々、辛さやソースの種類に地域色が現れます。「パタタスブラバス」や「トルティージャ」は、ジャガイモの扱いでグッとレベルが上がりますので1ランクアップのコツをお伝えしましょう。

 ますは、トマトソースから作ります。一般的なトマトソースは、フライパンに多めのオリーブオイル、みじん切りのニンニクとタカノツメを入れて弱火で香りを出し、生でも缶でもトマトを入れたら水分がなくなるまでじっくり火を入れ、仕上げに塩とタバスコなどで辛さを調整すれば出来上がりです。

 ジャガイモは、しっとり派とカリカリ派で作り方が異なります。しっとりと柔らかい仕上がりがお好みの方は、メークイン系のジャガイモの皮をむき、食べやすい大きさに切ったら、かぶるくらいの冷たい油に入れて火をつけます。弱火でゆっくりじっくり竹串が通る程度まで揚げ、最後に高温で揚げて油をきり、トマトソースをかけたら出来上がりです。しっとりほっくりと柔らかいジャガイモを崩しながらトマトソースと混ぜていただきます。

 一方、カリカリ系がお好みでしたら、皮付きのジャガイモを丸ごと、塩を入れずに竹串がす~と通るくらいまで茹で、温かい内に断面がガタガタになるように大きめの一口大に割り、高温の油に入れ網などで時々油からすくい上げながら、ジャガイモの表面に濃い揚げ色がつく程度までカリッカリに揚げて油をきり、トマトソースをかけてテーブルに。皮の香ばしさが辛いソースと相まって夏のおつまみに最適です。

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▲トルティージャ

 同じくジャガイモを使った、美味しくお腹にも満足な「トルティージャ」。ジャガイモと玉ねぎを薄いいちょう切りにしたらボウルやビニール袋に入れ、オリーブオイルをかけて混ぜておきます。いきなりフライパンで加熱するのではなく、最初に材料自体にオイルをなじませるのがポイント!こうしておくことで、火の通りを均一にし、野菜のうま味と水分を閉じ込めます。フライパンに入れたらジャガイモに竹串がスッと通る程度、ほんのり色づくまで、ときどき混ぜながら蒸し焼きにします(量によりますが5~10分程度)。そこへオイルを足して熱し、卵液を流し入れてよく混ぜ(ジャガイモが崩れてもOK)、中火で外側から内側に大きく混ぜて表面を整えます。蓋をして弱火で78分焼いたら卵の周りをゴムベラで整え、大きめのお皿を使って表裏を返し、今度は蓋をせずに中火で23分焼いたら出来上がりです。

 ちょっとしたコツでお店に負けない本格スペイン料理をご家庭でお楽しみいただけますよ!

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