2024年9月10日 季節の行事「十五夜」
9月も中旬に近づき、ようやく秋の気配が感じられるようになりました。さて、秋の行事といえば「運動会」や「文化祭」、「ハロウィン」などがありますが、今年は「十五夜」に注目してみませんか。
▲夏の名残と秋の気配
■「十五夜」とは?
「十五夜」とは、旧暦の8月15日の夜のこと。空が澄んで月が最も美しく見えることから、お月見を行うようになりました。秋の真ん中に出る満月ということで「中秋の名月」ともいいます。月の満ち欠けを基準とした旧暦では、その年により「十五夜」の日にちが変わります。2024年の「十五夜」は、9月17日(火)です。
平安時代の貴族が、中国の風習を取り入れてはじめたといわれるお月見。酒宴を催し、詩歌をよんだり、船に乗って水面に揺れる月をながめたり。貴族の間では、月を直接見るのではなく、水面や、盃の酒に月を映して愛でていたようです。
江戸時代には、庶民の間にもお月見の風習が広がりました。庶民のお月見は、収穫に感謝する「収穫祭」として親しまれるようになりました。月見団子や収穫物をお供えしたり、稲穂に見立てたススキを飾ったりします。
季節を大切にする日本料理では、この時期、たまご焼きを丸くくり抜いたり、しんじょに艶やかなあんをかけたりと、月に見立てた料理を提供しています。四角い食器は使わず、丸い器でお月見を演出します。里芋を使った衣被(きぬかつぎ)も、月に見立てた料理のひとつです。
▲定番の「月見そば」
■「十五夜」料理に挑戦!
今年の「十五夜」では、本来のお月見料理にとらわれず、「月」をテーマにした自由な料理を作ってみませんか。
簡単なところでは、生卵を落とした「月見うどん」や「月見そば」。里芋の煮物以外にも、ミートボールやつくね、小さめのおにぎりなどをお月見団子のように見立ててもいいですね。ハンバーグのタネの中にゆで卵(またはウズラの卵)を入れたスコッチエッグは、形だけでなく、断面も月のように見えます。
月見団子の材料は、「だんご粉」、「上新粉」、「白玉粉」などさまざま。お好みでどうぞ。粉と水を混ぜて練る際に、かぼちゃのペーストかパウダーを加えると、黄色い月のようなお団子に仕上がります。デザートなら、小さい丸形ドーナツをたくさん作ってお月見お団子のように盛り付けたり、蒸したさつま芋をうさぎ型に成型してスイートポテトにしたりと、アイデア次第でパーティーのような華やかなお月見になりそうです。
▲スイートポテトでお月見うさぎ
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