2025年2月28日 簡単便利!!もっと身近に生クリーム!

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 豪雪のニュースも聞かれる今日この頃ですが、お住まいの地域はいかがですか?南北に長い日本は北と南で随分と気候に違いがありますが、春一番が吹けば、ちょっとオシャレにテラス席でビストロフレンチなんて素敵ですね。フレンチといえば、昨今はさっぱりヘルシーなものもブームですが、やはりバターや生クリームなどの乳製品をたっぷり使った正統派フレンチも欠かせません。

 そこで今回は、同じ乳製品でも使い方を間違えると、折角のおいしさが台無しになってしまう、牛乳と生クリームの使い分けから、生クリーム簡単活用法をご紹介しましょう。

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 ところで、生クリームの定義をご存じでしょうか?生クリームの原料は牛乳のはずですが、「植物性」や「ホイップクリーム」などと書いているものもあり、紛らわしいですね。この機会に基本をきちんと押さえておきましょう。

 生クリームとは、牛乳を撹拌して脂肪分を分離させたもので、一般的に乳脂肪分を多く含む淡いアイボリー色の液体です。脂肪分が18%以上のものを生クリームと定義しています。一方、植物性クリームとは、主にサラダ油やパーム油などを原料にしたもので、「~フレッシュ」「~ホイップ」などと記載されています。動物性クリームに比べて、さっぱりとした風味と、真っ白な色が特徴です。どちらも、それぞれの特徴に適した料理やお菓子作りに幅広く使用されます。

 ではここで、動物性の生クリームと牛乳の調理特性を比較してみましょう。まず、生クリームの主な特徴は、第一に濃厚でコクのある風味を持ち、料理やデザートに深みを加えます。第二に高い脂肪分により、口どけ滑らかなテクスチャーになります。調理時の注意としては、急激に高温にすると分離しやすくなるため、絶えず混ぜながら、中火程度で徐々に温度を上げひと煮立ちさせ、均一にしっかりと加熱してなめらかな状態をキープすることです。また、レモン汁やトマトソースなどの酸性食材と一緒に加熱すると、クリームが分離することがあるので、酸性食材は様子を見ながら少しずつ加えて丁寧に撹拌します。

 一方牛乳は、とても焦げやすいので低温で加熱しながら、常に混ぜることが重要で、底が厚い鍋を使うことをおススメします。また、牛乳は沸騰すると泡が立ち、鍋から溢れやすいので、沸騰させないように注意して加熱します。酸性の食材(例:レモン汁、酢など)を混ぜると、分離しますのでレシピには注意が必要です。さらに、牛乳を使う料理は加熱しすぎると風味が変わりやすいため、加熱は短時間がおススメです。

 以上が生クリーム、牛乳それぞれの扱いの注意でしたが、もう一つ、皆さんお困りなのが使いかけの生クリームをどうするか?ですよね。でも、皆さんが気にするほど難しくなく思いのほか簡単ですから、残ることを気にして生クリームを牛乳で代用する必要はありません。

 一番簡単なのは、液体のままの生クリームをチャック付き冷凍用保存袋に入れ、チャックをしっかりと閉じてから冷凍庫で保管し、使いたい分だけ割って加熱調理などに使う方法です。他には、アルミトレイなどの上に食品用ラップを敷いておき、十分に泡立てた生クリームをスプーンですくって、ラップの上に置き(絞り器を使って絞り出してもOK)、完全に凍るまで冷凍庫に入れ、凍ったらフタ付き容器などに入れて冷凍庫で保管し、温かい飲み物に浮かべたり、スイーツのトッピングに使います。また、生クリームを十分に泡立て、お好みのジャムを加えて軽く混ぜ、フタつきの保存容器に入れて冷凍保存。とても贅沢な自家製アイスが簡単にできますよ!

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▲ポークソテーのマスタードクリームソース

 最後に、生クリームを使った簡単レシピ「クイックマスタードクリームソース」をご紹介しましょう。小さめのフライパンに大さじ23杯の粒マスタードと100g程度の生クリームを入れて中火にかけます。数分かき混ぜながら加熱し、中心までフツフツとしたら火を止めて味見!お好みで塩を少々。混ぜただけとは思えないコクと風味があります。肉、魚、ジャガイモやアスパラガス、ブロッコリーなど、焼いたり蒸したりした食材にかけるだけです。少しお時間があるようでしたら、ツナクリームもおススメです。1/4個の玉ねぎとにんにく1かけのみじん切りをツナ缶の油でしんなり炒めたら、ケイパー又はコルニッション(小さなピクルス)のみじん切りも加え、ツナ一缶分と生クリーム100200gを加え、混ぜながら一煮立ち。味を見て塩コショウして仕上げます。お好みでトマトペースト少々を加えるとまた違った風味を楽しめます。

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▲ツナクリームソース

 スイーツに使うイメージの生クリームですが、実は料理のランクアップにとても便利な食材です。先ずはお手軽に混ぜるだけから試してみませんか?

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