2023年3月10日 食事もデザートもクレープにお任せ

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 3月も中旬にさしかかると、すっかり日も伸び、朝起きるのも楽になりました。果物売り場もいちごの香りでいっぱい。いよいよ春だなと感じる今日この頃です。

 ここ数年のスイーツのトレンドは、「マリトッツォ」に「カヌレ」、「ドーナツ」に「プリン」と、各国の伝統的なお菓子が見直される傾向があります。伝統的な形は残しつつ、そこに個性的な付加価値をつけてブームを引き起こしています。2023年はどんなスイーツブームが生まれるのでしょうか。

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 【クレープの歴史】

 さて、今回ご紹介するのは「クレープ」。日本では、原宿で「食べ歩きできる」手軽なおやつとしてブームが起こり、現在でも原宿では行列ができるほど、数十年にわたり人気が続いています。

 クレープの歴史は、フランスのブルターニュ地方の名物、そば粉を使った「ガレット」がはじまりです。ブルターニュ地方は小麦の栽培に適した土地ではなかったため、そばの栽培が行われていました。このそば粉を水で溶き、石の上で焼いたものが「ガレット」の発祥です。その後、そば粉が小麦粉に変わり、バターや砂糖、卵を加えるなどと変化し、「クレープ」として親しまれるようになりました。そば粉で作るものを「ガレット」、小麦粉で作るものを「クレープ」と区別されています。「ガレット」は、同じくブルターニュ地方の特産品である、りんごを使った発泡酒「シードル」と合わせて食べるのが定番となっています。

 簡単な材料で作れることから、フランスの家庭でも「ガレット」や「クレープ」はよく食べられています。卵とハム、チーズのガレットや、ハチミツだけ、砂糖とバターだけのシンプルなクレープが定番です。長らく人気のある「クレープ」とは異なりますが、最近では、高級な発酵バターとお砂糖だけのシンプルなクレープも日本で人気があります。

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▲焼き立てのクレープにマーマレードをたらしたクレープシュゼット風

 【家庭で手軽にクレープを食べよう】

 クレープはフランスの家庭でもよく食べられる一品。家にある材料で気軽に作れるものなのです。焼き立てであれば、バターとお砂糖だけでも十分おいしく、小腹を満たしてくれます。フルーツやホイップクリーム、アイスクリームをのせれば豪華なスイーツに、ハムや目玉焼き、レタスやトマトをのせれば食事にもなります。春休みももうすぐですし、子ども達と一緒に作ってお昼ご飯にするのも楽しそうです。

 クレープ専門店で見かける丸型のクレープメーカーやトンボがなくても、直径2026cmのフライパンを使えば家庭でもクレープは作れます。材料は、薄力粉、グラニュー糖、塩、卵、バター、牛乳です。粉類は振るうこと、牛乳は必ず室温に戻してから使いましょう。

 クレープを上手に仕上げるポイントは「生地をねかせる」ことです。材料を混ぜ合わせたら、ボールにラップをかけて、冷蔵庫で1時間程度はねかせましょう。生地をねかせないと、フライパンの上でうまく広がらなかったり、ムラになる原因になります。「生地はねかせる」は必ず守ってください。

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▲卵、ハム、チーズをのせてガレット風

  長らく人気を継続している「パンケーキ」は、ふわふわ系、喫茶店系、生クリーム系、ハイブリット系など、ジャンルをどんどん広げており、勢力が弱まることがありません。目玉焼き&ベーコンやアボカド&生ハムなどの食事系パンケーキも市民権を得てきました。デザートとしても、食事としても使える「クレープ」。今後も長く人気が続きそうですね。

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 詳しいクレープのレシピやスイーツの歴史は「スイーツコンシェルジュ講座」で学ぶことができます。世界の銘菓やさまざまなスイーツ、製菓材料など、スイーツを深く知ることができます。

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