2022年12月20日 「冬至」~かぼちゃ~

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 今年も残りわずかとなりました。なにかと気忙しい年末ですが、体調に気をつけて元気に新しい年を迎えたいものですね。

 今年の1222日は「冬至」です。「冬至」は二十四節気のひとつで、一年で最も昼が短く夜が長い日です。かぼちゃや小豆などを食べて無病息災を祈るもので、ゆず湯に入ると風邪をひかないともいわれます。

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■「冬至」に食べる食材

 夜が長く陽光が衰えることから、生命の衰え、運気の低下する時期と捉えられます。また、「冬至」を境に陽が長くなることから、この日を境に運気が上昇するともいわれます。そのため、運気を呼び込むという縁起担ぎで、「冬至」には「ん」のつくものを食べる習わしがあります。

 かぼちゃ(南瓜:なんき)、に、だいこ、れこんなど、「ん」がつく食べ物には冬が旬のものも多く、英気を養って寒い冬を乗り越えるための知恵でもありました。特にかぼちゃは、カロテンをはじめとするビタミン類を多く含んでおり、比較的長く保存できることから、冬には貴重な緑黄色野菜となりました。

 また、冬至がゆは、小豆がゆのことで、小豆の赤には魔除けの効果があり、「邪気を払う」という意味も込められています。

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▲かぼちゃと冬野菜のグリルサラダ

 ■かぼちゃ料理

 日本に流通するかぼちゃには、「西洋かぼちゃ」と「日本かぼちゃ」があります。主流は、ホクホクとして甘味が強い「西洋かぼちゃ」で、炒め物やお菓子の材料としても使われます。一方、ねっとりとしている「日本かぼちゃ」は、煮物や蒸し物などの和食に向いています。

 「冬至」に食べるかぼちゃと言えば、甘く炊いた煮物や、小豆を一緒に炊いた「いとこ煮」などが一般的ですが、これにとらわれず色々なかぼちゃ料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 今年の冬至は木曜日なので、できれば手早く作れるものがいいですよね。たとえば、0.51cmの厚さにスライスしたかぼちゃに塩コショウをし、オリーブオイルをまぶしてオーブン(またはフライパン)で焼き、バルサミコ酢をかけた簡単グリルサラダ。かぼちゃだけでなく、じゃがいも、パプリカなどを一緒に焼いても色鮮やかになります。バターを薄くぬった耐熱容器に、予めレンジで加熱したかぼちゃを並べ、チーズをのせてオーブンで焼いた簡単かぼちゃグラタン風なども。

 デザートなら、一口大に切ったかぼちゃをレンジで加熱した後、オーブンで軽く焼き目がつくまで焼き、アツアツのところにアイスクリームやクリームチーズ、メイプルシロップをかけたり、予めレンジで加熱したかぼちゃにバター、牛乳(または生クリーム)、砂糖などのお好みの甘味を加えて潰し、冷凍パイシートで包んでオーブンで焼いたパンプキンパイなど。簡単にできるデザートなら、お子さまと一緒に作るのも楽しいかもしれません。

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▲簡単パンプキンパイ

 ■かぼちゃの栄養素

 かぼちゃの鮮やかな黄色はβ-カロテンによるものです。β-カロテンには、抗酸化作用があるほか、体内ではビタミンAに変換され、免疫力を高め、粘膜を保護します。より黄色が濃い「西洋かぼちゃ」には、「日本かぼちゃ」の約5.5倍ものβ-カロテンが含まれています。

 ほかにも、抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンCとビタミンEも豊富で、β-カロテンと合わせて、風邪などの感染症予防にも最適です。

 冬至はかぼちゃを食べて、ゆず湯に入り、運気を高めて無病息災を祈りましょう。

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