2025年5月20日 旬の鯵(アジ)でアラカルト!~美人食のコツ~
風薫る季節から梅雨へと移行する今、おいしさを増すのが青魚です。中でもアジは、4月~8月頃が旬で、健康や美容にも効果があり、「アジ(味が良い)」が名前の由来ともいわれるほどに美味な魚ですから、脂ののった美味しい時期を逃さず、是非とも味わってほしい食材です。
▲鯵のお造り
回遊種は産地によって旬の時期が違いますが、お馴染みの真アジは九州地方では3月、徐々に北上して駿河湾沖で4月、房総沖で5月、9月になると三陸沖で旬を迎えます。また、湾内に生息する瀬付きアジは4月~7月頃が旬です。
また、ひとくちにアジと言っても、真アジやシマアジ、丸アジなど様々な種類があり、一般的に認知度が高いのは真アジです。シマアジ(天然物)は高級魚として割烹料理店などでも使用され、なめらかな舌触りやうま味において上級なので、お刺身や鮨ネタなどの生食によく使われます。丸アジは見た目が真アジに似ていますが、真アジより若干ランクが低く安価です。
食べ方としては、お刺身以外に、少し手間をかけたなめろうも外せません。丁寧に叩いて薬味と一体になった旨味はこの時期ならではと言えます。青じそと黄身をのせて丼にしたり、出汁を注いでお茶漬けにしてもおいしく味わえます。
生が苦手な方は塩焼きやアジフライ、ムニエルなどもこの時期は格別な一品になります。塩焼きには、キリリと辛みのきいた大根おろしが定番ですが、柚子胡椒や三杯酢などもまた違った味わいが楽しめます。
▲定番のアジフライ
特にアジフライはバリエーションが付けやすいせいか、そのアレンジは豊富です。シマアジはやはり塩コショウのプレーンがおススメですが、真アジは三枚おろしに梅肉を薄く塗り延ばし、スライスチーズと大葉を重ねたり、海苔をのせたり、薄く味噌を塗ったり、塩コショウにカレー粉を少々混ぜるなど、パン粉付けの前に工夫する方法があります。パン粉にゆかりや刻んだ紅生姜を混ぜるなどパン粉に工夫を加えたり、細引き(細かい)パン粉と生パン粉では食感が全く違いますから、これらの食べ比べも楽しめます。揚げたてにバジルソースやトマトソースをかけて、ビールやハイボール、ワインなどと合わせるスタイルも人気で、ソースや醤油など合わせるソース類でイメージが変わります。
▲イタリアンパセリ、玉ねぎ、ゆで卵、パルメザンチーズをフードプロセッサーにかけたソースで
最後に、青魚の脂肪に多く含まれるEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸には、コレステロール値を下げ、動脈硬化や認知症などを予防し、ホルモン分泌に関連して美肌などの効果がありますが、これらの脂肪酸は熱や酸素に弱いので、鮮度と温度管理が重要です。できれば鮮度が良い内に生食がベストですが、塩焼きやアジフライなどは火の通しすぎでパサつくだけでなく、折角の不飽和脂肪酸が流れたり酸化してしまうので、加熱は高温でサッと!できる限り短めに、是非とも出来立てを召し上がってください!
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