2025年7月10日 減らそう食品ロス~やってみよう!コンポスト菜園~
7月に入ったばかりだというのに、すでに「夏はお腹いっぱい」という気持ちです。ここまで暑い日が続くと、外に出ることも危険な状態。長期休みの過ごし方にも頭を悩ませます。今回は、夏休みの自由研究にもピッタリ!家庭でできるコンポスト菜園をご紹介します。
▲施設のバルコニーに設置されたコンポスト菜園
■食品ロスとは?
「食品ロス」という言葉を耳にしたことはありますか?食品ロスとは、「本来食べられるのに捨てられてしまう食品」のことです。食品ロスは、食品の製造や小売、飲食店などから発生する事業系食品ロスと、家庭で発生する家庭系食品ロスの2つに大別され、その割合は1:1。食品ロスの半分は家庭から発生しているのです。
日本の食品ロス量は1年間で約472万t(令和4年推計値)。国民1人当たりの食品ロス量は1日約103g。つまり、私たちは毎日おにぎり1個分(ごはんの量約110g)の食品を捨てているということになるのです。
■食品にまつわる環境問題
食品ロスには、どんな問題点があるのでしょうか?まず、水分を多く含む食品を廃棄すると、運搬や焼却に大きなエネルギーが必要となり、余分なCO2排出されます。また、食品を生産し、加工や輸送を経て消費者の手元に届くまでには、多くのエネルギーや人件費などが発生します。食品ロスは、これらも無駄にすることになります。
■食品ロスを減らす工夫
食品ロスを減らすために、できることから実践してみましょう。農林水産省では、賞味期限の近い食品から買う、包材資材(段ボール)にちょっとしたキズ等があっても商品に問題がなければ買う、飲食店で注文する場合は、食べきれる量を注文して残さない、などが提案されています。
先日、近所で開催された環境セミナーに参加したところ、家庭で取り組めるコンポストキットをいただきました。コンポストとは、落ち葉や生ゴミなどの廃棄物を利用して、堆肥作りを行うことや、その装置のことです。
いただいたキットはとても小さなもので、1日5g程度の乾燥した生ゴミを入れることができるタイプ。生ゴミを乾燥させる、細かく切る、土とよく混ぜるという作業を2~3日に1度行うだけの手軽なもので、1~2か月で堆肥が完成し、それを使って家庭菜園をしてみようというものでした。
▲コンポストキットは、ベランダのエアコン室外機の上に置いておきました
「玉ねぎの皮は分解しないので入れない」という注意書きを、入れた後に発見してあわてて取り除いたり、生ゴミを入れることも土を混ぜることも忘れて数日放置したりと、決して良好とはいえない環境ながらも、何とか堆肥を完成させ、我が家では、一昨年学校で収穫したアサガオの種を蒔きました。容量が小さいため、生ゴミを減らすという本来の目的は果たせなかったものの、コンポストに入れて良いもの悪いものを調べたり、白カビが発生したのを見つけて喜んだり、堆肥が完成したら何を蒔くか相談したりと、親子で有意義な体験ができました。ちゃんと取り組めるかどうか悩むかと思いますが、サイズや形状もさまざまなタイプが販売されているので、ライフスタイルにあったものが見つかるかも。また、家庭用生ゴミ処理機やコンポスト容器の購入費の一部を補助してくれる自治体もあるようなので、一度調べてみるのもおすすめです。
▲アサガオはすぐに芽を出しました!これからの成長が楽しみです
私たちは幼いころから「食べ物を粗末にしてはいけない」と教育されてきました。食品ロス削減のために、食べ物を無駄なく、おいしく食べきることを心がけたいものですね。
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