2025年12月10日 鶏肉を極める~品種と火入れのコツ~

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 街が華やかににぎわって、人が集まる機会が増える季節になりました。宴会やパーティーと言えば外食が中心かと思いますが、物価高の折、経費を抑えてお家でパーティー、なんて方も多いのではないでしょうか。そこで不可欠なのは安価でボリュームが出る食材...、と言えばやはりチキン=鶏肉ですね。でも、鶏肉ほど身近なのに奥深い食材はないかもしれません。そこで今回は身近だけど難しい、鶏肉をおいしく楽しむコツについて掘り下げてみましょう。

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▲クリスマスメニューにもピッタリな鶏肉料理

 たとえば、スーパーでよく見かける鶏肉にも、実はさまざまな品種があります。最も一般的なのが「ブロイラー」と呼ばれる若鶏。成長が早く、肉質は柔らかくクセが少ないのですが風味が薄い。濃いめの下味で味を補うのがコツです。一方で、「地鶏」と呼ばれる鶏たちは、より長い時間をかけて育てられ運動量も多いため、肉質が締まり、噛むほどに旨味が広がります。名古屋コーチンや比内地鶏、薩摩地鶏などが有名ですね。火を通しすぎると硬くなりやすいので、火入れには繊細さが求められます。 その中間に位置するのが「銘柄鶏」。地鶏ほどではないけれど、一定の飼育基準を満たした鶏で、風味や食感に個性があります。料理の目的に合わせて選ぶと、仕上がりにぐっと差が出ます。

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 さて、どの品種を選ぶにしても、鶏肉の魅力を引き出すには部位ごとの火入れの違いを理解することが欠かせません。 たとえば、胸肉は脂肪が少なく、あっさりとした味わいが魅力ですが、加熱しすぎるとすぐにパサついてしまいます。短時間でさっと火を通すか、余熱で仕上げるのが理想的で、低温でじっくり火を入れるのがコツです。6568℃くらいで火を止めると、しっとりとした食感が保てます。ささみもほぼ同様で、蒸し鶏や鶏ハムなどにすると、素材の良さが際立ちます。逆に、もも肉は脂があってジューシー。火を入れても硬くなりにくく、煮込みや揚げ物に向いています。皮目から焼いて脂を落としつつ、表面をパリッと仕上げると、香ばしさが引き立ちます。 手羽先や手羽元のような骨付きの部位は、旨味が濃く、煮込みやグリルに最適。ただし、骨の周りは火が通りにくいので、肉の部分に切り込みを入れたりして、じっくり加熱するのがポイントです。下茹でしてから焼くと、時短にもなりますし、ふっくら仕上がります。

 ここで、ひとつおすすめのレシピをご紹介しましょう。塩麹を使った焼き地鶏です。地鶏のしっかりした肉質と塩麹の酵素の力を活かした一品です。 地鶏のもも肉に塩麹とすりおろしにんにく、黒こしょうを揉み込み、数時間マリネ。皮目からごく弱火でじっくり焼き、最後にひっくり返して1分程度焼けば、外はパリッと、中はふっくらジューシーに仕上がります。塩麹が肉を柔らかくし、旨味を引き出してくれるので、シンプルながら奥深い味わいになりますよ。レモンを添えれば、香りも爽やかに。

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▲地鶏の塩麹焼き~にんにく風味~

 鶏肉は、シンプルなようでいて、実はとても繊細な食材です。 品種や部位の違いを理解し、それに合わせた火入れを意識することで、料理の完成度はぐっと上がります。 料理の腕を上げたい皆さんにとって、技術を磨くには鶏肉ほど良い練習素材はありません。 ぜひ、日々の調理で「火の通し方」にこだわって、パサつかないジューシーな鶏肉にチャレンジしてみてください。

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