2026年3月10日 バナナを見直そう!

まだまだ寒い日が多い中、20℃を超える気温の日もあり、季節が春に向かっているのを感じます。
さて、春が旬の食材には、たけのこや菜の花、サワラや真鯛など色々あります。気温が徐々に上がり、日照時間も長くなるこれからの時期は、多くの果物も旬を迎えます。春の代表的な果物であるいちごや、冬の寒さを乗り越えた柑橘類のデコポンや不知火など。もう少し暖かくなると、びわやさくらんぼ、メロンなども登場します。そんな中、今回は一年中手に入る果物「バナナ」に注目してみましょう。

■バナナの歴史
バナナは、マレー半島原産で、日本には明治時代に台湾から伝わりました。大正から昭和初期に輸入量は増えたものの、庶民にとっては高級品でした。戦争でほとんど輸入はなくなり、戦後、バナナの輸入は再開されましたがまだまだ希少な存在。その後、1960年代にバナナの輸入が自由化され、一気に国民食にまで発展しました。
■バナナの輸入
現在、日本に輸入されるバナナの約9割がフィリピン産です。フィリピンでは、まだ食べられない緑色のバナナを収穫し、洗浄、選別、箱詰めを行い、冷蔵コンテナに積み込んで輸出します。輸送中はバナナが熟さないよう13~14℃以下で温度管理されます。これは、熟した黄色いバナナには害虫が寄生している可能性があるため、植物防疫法によって未熟な状態で輸入することが定められているためです。
5日程度で日本に到着したバナナは、「室(むろ)」と呼ばれる追熟施設へ運ばれ、エチレンガスで均一に追熟され、黄色いバナナとなって店頭に並びます。
■バナナの旬
輸入バナナに旬はありません。主産地のフィリピンは年間をとおして高温多湿の熱帯性気候で、気温や日照、降水量の変動が少ないため、バナナは一年中同じペースで栽培・収穫できます。また、先述のとおり、バナナは未熟な状態で輸入され、日本到着後に人工的に熟成されることも「旬らしさ」を薄める要因です。
ただし、沖縄や鹿児島で栽培されている希少な「島バナナ」には旬(8月~10月頃)があります。
■バナナの栄養素
「バナナ=太る」という考えは適当ではありません。バナナ1本(可食部80~100g)のエネルギーは、74~93kcal。ごはん156kcal/100g、食パン174kcal/1枚(約70g)と比べて、それほど高くありません。
さらに平均して1個100g前後の菓子パンと比較すると、あんぱん267kcal、クリームパン286kca、メロンパン349kcalと、圧倒的にバナナの方が低カロリーです。
また、炭水化物が糖に変わる速度を示すGI値は、パンやごはんに比べてバナナの方が低く、血糖値が急上昇しにくい食品です。ただし、バナナ1本あたり20g前後の糖質が含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です。
そして、バナナの特徴的な栄養素がカリウム。カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧予防やむくみの改善に役立ちます。
バナナは甘く、栄養価も高いため、加熱したりつぶしたりして離乳食でも重宝されます。幼児期の手づかみ食べの練習にも最適。乳幼児に限らず、栄養素補給を目的としたおやつとしても優秀な果物です。

▲左から「台湾バナナ」「モンキーバナナ」「調理用バナナ」
■バナナの品種
日本でもっとも流通しているフィリピン産バナナ「キャベンディッシュ」は、皮が厚く、果肉はなめらかであっさりした甘さが特徴です。他にも、ねっとりとした濃厚な甘味と香りが特徴の「台湾バナナ」、長さが8cmほどと小ぶりで皮が薄く、甘味が強い「モンキーバナナ」、栽培量が少ない希少な「島バナナ」は、さわやかな酸味とほどよい甘味、もっちりとした食感が特徴など、個性豊かな品種があります。
また、東南アジアや南米では、揚げる、蒸す、煮る、焼くなどの調理用バナナも一般的です。
旬がほとんどないバナナですが、青果売り場をよく観察してみると、普段見かけない品種に出会えることも。ぜひ新しいバナナを試してみてはいかがでしょうか。新たな食の発見があるかもしれません!
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