2026年4月20日 食卓を彩るグレープフルーツ

春らしい穏やかな気温が続いていますね。これから少しずつ気温も上がってくるようで、早くも紫外線や熱中症対策が気になる季節になってきました。
一年を通して店頭に並ぶグレープフルーツは輸入品が主流ですが、実は国産のものは春から初夏にかけてが旬。宮崎県や静岡県、佐賀県などで育てられた、ちょっぴり希少な国産グレープフルーツが出回る時期でもあります。今回は、そんなグレープフルーツについて、あらためて深掘りしてみましょう。
▲グレープフルーツのサラダ
■グレープフルーツの歴史
18世紀、西インド諸島のバルバドスで、文旦の突然変異として発見されたといわれています。一本の枝に実が集まってなる様子が、まるでぶどうの房のようだったことから「グレープフルーツ」と呼ばれるようになりました。
日本にやってきたのは昭和の初め頃。まだ珍しかった当時は、高級フルーツの代表格でした。砂糖やブランデーをたっぷりかけて食べるのが定番で、ちょっと大人のデザート、という立ち位置だったようです。
それが一変したのが1971年の輸入自由化。ここを境に、グレープフルーツは一気に身近な存在に。スーパーでも手頃な価格で並ぶようになり、朝食やデザートの定番フルーツとして、私たちの食卓にすっかり定着しました。時代とともに立ち位置を変えてきたグレープフルーツ、バナナの歴史と似たところがありますね。
■グレープフルーツの品種
グレープフルーツには、さまざまな品種があります。皮も果肉も淡い黄色の「ホワイトマーシュ(イエロー)」、果肉が赤く、酸味がやわらかで甘味を感じやすい「ピンクグレープフルーツ」や「スタールビー」は、比較的おなじみの品種です。
また、文旦とグレープフルーツをかけ合わせた「オロブランコ(スウィーティー)」、さらにそのオロブランコとグレープフルーツから生まれた「メロゴールド」など、個性豊かな品種もあります。
酸味の強さや甘さ、香りの違いは品種ごとにさまざまです。店頭で見かけたら、ぜひ食べ比べを楽しんでみてください。
■グレープフルーツの栄養素
グレープフルーツを語るうえで欠かせない栄養素といえば、やはりビタミンC。グレープフルーツ1個(可食部約200g)には、約72mgのビタミンCが含まれています。成人女性が1日に必要とされるビタミンC量はおよそ80mgなので、グレープフルーツを丸ごと1個食べれば、1日の大半をまかなえる計算になります。
ビタミンCは、疲労回復を助けたり、コラーゲンの合成を促して肌の健康を保ったりと、毎日の元気と美容に欠かせない存在です。ただし水に溶けやすく、熱に弱いという性質があり、調理によって失われやすい一面も。さらに、運動や病気、ストレス、喫煙、飲酒などによって体内で消耗しやすいため、意識して補いたい栄養素でもあります。
そのほかにも、酸味のもととなるクエン酸は疲れを和らげるのに役立ち、カリウムは体内の余分な塩分を排出して、むくみの予防や血圧の上昇を抑える働きが期待できます。1個あたり約80kcalと低カロリーながら、こうしたうれしい栄養がぎゅっと詰まっているのも、グレープフルーツの魅力のひとつですね。

▲鶏肉のグレープフルーツソース
■グレープフルーツの活用
グレープフルーツは、みかんのように皮をむいてそのまま食べるのはもちろん、半分に切ってスプーンですくって食べるのも定番。手を汚さずにさっと食べられるのは、うれしいポイントです。果汁をしぼって、さっぱりとしたジュースにするのもおすすめ。ほどよい酸味とほろ苦さを生かして、サラダに加えると、いつもの一皿がぐっとさわやかな印象になります。
少し趣向を変えて、料理に使ってみるのも楽しいもの。グレープフルーツジュースを鍋に入れ、1/3量ほどになるまで煮詰めたら、1cm角に切った冷たいバター(20〜30g)を少しずつ加えて溶かし、仕上げに塩をひとつまみ。ソテーした鶏肉や豚肉、魚にもよく合う、さわやかなソースが出来上がります。国産も輸入品も楽しめるこの時季、グレープフルーツの新しい使い方を取り入れてみるのもおすすめです。
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