上杉 亜紀子 さん
40歳代・女性・東京都在住
合格年:平成27年
受験回数:3回
自己紹介:法律系の資格に憧れて、社労士の資格取得を目指しました。合格後は社労士講座の講師として、質問回答業務や校正・校閲業務を担当しています。
好きな言葉:「出来ると思えば出来る、出来ないと思えば出来ない」

公開日:

私のノート公開!

学習を始めた頃の私にとって、雇用保険法は得点しやすい科目でしたが、学習が進み、覚えるべき知識や似ている用語が増えるにつれて、それらがごちゃごちゃになり、訳の分からない状態に陥ってしまいました。
このままではいけないと、覚えるべき知識を1枚の紙に全て書き込み、イラストとして覚える工夫をしました。

A3の紙に、まずは絶対に覚えるべき失業等給付の名称、給付ごとの被保険者の名称、受給期間などを線でつなげて書きました。この時点では、後からいろいろな知識を書き足せるように、ある程度余白を作っておきました。次に、自分で考えた名称や覚え方や、さらに過去問や模擬試験などで得た細かい知識等を、学習の都度、追記していきました。
私の場合は、知識を書いた場所が思い出す時のきっかけだったので、比較できる項目は、給付ごとに極力同じ場所に書くことを意識しました。この学習法が功を奏し、試験直前期には雇用保険法は得意科目になっていました。

↓クリックで拡大できます↓ノート①.jpg

途中で諦めない

私が受験した年の試験日程は、午前中が択一式で午後が選択式でした。受験日当日、選択式にはやや不安を抱えていましたが、択一式は模擬試験などで常に合格基準点以上の点を採れる状態だったこともあり、自信を持って午前の択一式に臨みました。

しかし、いざ試験問題を見ると、これまで学習してきた中で一度も触れたことのない知識がたくさん出題されていたのです。想定外のことに、かなり動揺してしまいました。その結果、各問題に取り組む時間が長くなり、最後に取組む科目として決めておいた国民年金の問題に取りかかることができたのは、試験終了時間の約15分前でした。国民年金法では事例問題が多く、問題文も長文だったため、かなりの速度(ほぼ直感)で問題を解き、すべての問題のマークシートを埋めるので精一杯でした。そのため、最終的な確認などをすることもできず、択一式の試験が終了した時点で、私の心は「もうダメだ」という思いでいっぱいでした。

昼食休憩の時間は、前日にまとめておいた必ず確認しておくべき数字要件を目では追いつつも「おそらく、もうダメだろう・・・」という諦めの気持ちに支配されてしまい、肝心の数字は全く頭に入ってきませんでした。

そんな状態で臨んだ午後の選択式は、私が考えていたよりも難易度が低く、1つの科目以外は、思っていた以上に解答できたのです。労一の問題に取り組んだところ、確実に答えられる問題が2問、前日にまとめておいたメモに書いた数字要件が1問出題されていました。それなのに、さっき見たばかりのメモの数字がどうしても思い出せません。なんとか思い出そうと、試験終了時間まで粘りに粘りましたが、結局思い出すことはできませんでした。

結果的には、択一式は総得点も科目ごとの得点もすべて合格基準点を十分に上回る得点だったのに、選択式の労一においてのみ、科目ごとの合格基準点が1点足りず不合格でした。

次の年も、午前中の試験では知らない知識が多く出題されていて不安になりましたが、前年と同じ失敗を繰り返すことだけはしてはいけないと、気持ちを強く持ち、昼食休憩の時間は午後の試験のことのみに意識を集中して過ごしました。その結果、なんとか合格を勝ち取ることができました。

午前中の択一式試験で動揺し、諦めの気持ちから昼食休憩の時間を有効に使うことができなかった自分の心の弱さが、合否を分ける大きな要因だったと反省しています。

合格体験記(上杉先生)イラスト.jpg

~不安な気持ちはリサイクルすべし!~

熱心に学習に取り組めば取り組むほど、合格という形で結果を残したい気持ちが強くなるので、不安な気持ちも強くなってしまいがちです。この不安な気持ちが強くなりすぎると、ストレスを強く感じたり、勉強が手につかなくなったりと、負の効果をもたらすことは頭では分かっていても、不安をゼロにするのは難しいものです。しかし、不安な気持ちを学習意欲に変換することができれば、貴重な時間をより有意義に過ごせるようになります。たとえば、不安な気持ちになったら知識を確実に一つ習得して、絶対に正解できる問題を一つ増やすなどのルールを決め、不安になる都度、学習に専念するようにしてみると良いでしょう。不要な物をリサイクルして必要な物に生まれ変わらせるように、不安な気持ちもリサイクルして不安に打ち勝ちましょう。