2019.10月増刊号 第43回試験出題予想!2級

2019.10.15公開

先日の台風19号による被害が心配です。受講中の方で、教材の破損などのお困りごとがありましたら、お客様サービスセンターへご相談ください(電話03-3378-1400または質問メールの「学習以外の質問」へ)。できることは限られますが、お手伝いをさせていただきます。いよいよ試験まで6週間を切りましたので、恒例の出題予想!キーワード×20をお届けします。

※先日、東京商工会議所より公式テキスト(改訂5版)の正誤表が発表されました。4月の「死亡原因」の訂正に続き、今度は同じページの「要介護の原因」の統計値の訂正です。訂正の趣旨は、現在掲載しているものが要介護認定を受けた人全員のデータなので、第2号被保険者(40~64歳)も含まれているところ、それを65歳以上のみの数値に修正したというものです(受講中の方は、学びオンラインプラスの「教材に関する重要なお知らせ」に詳細を掲載しています)。

といっても、今回の訂正では、順位の変更はありません。わずかに数値が変わっただけですので、試験対策としてはほぼ気にする必要はありません。むしろ、このタイミングで正誤表を出したということは...「試験に出すよ」というメッセージであると受け止めましょう。もちろん、以下の出題予想に取り上げてあります。それでは、キーワード×20をご覧ください。

(公式テキストの改訂により、変更または追加された内容に《改訂》マークを付けています)

【2級の出題予想】

①介護保険の受給要件
介護保険の給付は、要介護や要支援状態になったとき受けることができます。第1号被保険者については、その原因を問われませんが、2号被保険者は、加齢に起因する16種類の特定疾病が原因である場合に限られます。

②地域包括支援センター
地域包括支援センターは、地域包括ケアシステムを構築する中核機関として設置されました。運営主体は市町村または包括的支援事業の委託先などで、保健師、主任介護支援専門員、社会福祉士等が配置されています。介護予防ケアマネジメントや包括的・継続的ケアマネジメント支援などのほか、要介護認定等の申請に関する手続きの代行も行います。

③生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は、各都道府県の社会福祉協議会を実施主体として、各都道府県の市町村社会福祉協議会が窓口となって実施しています。65歳以上の高齢者のいる世帯や障害者世帯に対して、総合支援資金、福祉資金、不動産担保型生活資金を低利で貸し付けています。

④サービス担当者会議
サービス担当者会議は、介護支援専門員がケアプラン作成の際に、サービス提供者を招集し、ともに開催するものです。福祉住環境コーディネーターも積極的に参加して、福祉用具も含めたプランを提案することが望ましいといえます。

「サービス担当者会議」は、過去3年の試験6回のうち、5回も出題されているところです(この頻度は2級ではなかなかありません)。前回は「地域ケア会議」に入れ替えた引っかけ問題でした(地域ケア会議は、市町村や地域包括支援センターが開催するものです)。穴埋めで出題されることもありますよ。要注意です。

⑤主な福祉関連職
介護支援専門員は、ケアマネジメント業務を行う専門職で、介護福祉士は、介護や介護に関する指導を行う国家資格の専門職です。社会福祉士は社会福祉に関する相談援助業務を行う国家資格の専門職で、ソーシャルワーカーは、資格の有無にかかわらず、社会福祉に従事している人の呼び名です。特に医療機関での従事者は医療ソーシャルワーカー(MSW)と呼ばれます。

⑥福祉住環境整備相談の実践
福祉住環境整備の検討では、家具の配置替え、既存品の代用、福祉用具の活用など、比較的費用のかからない改善案や、あまり手を加えない方法も含めて複数の提案をすることが重要です。費用を抑えた整備が生活の向上につながることもあれば、反対に、費用をかけたからといって生活上の課題がすべて解決するわけでもありません。費用と効果の説明は十分に行います。

⑦老年症候群
老年症候群は、若い人にはみられず、加齢とともに現れてくる身体的・精神的な諸症状・疾患の総称です。そのうち褥瘡は、からだの骨ばったところに持続して圧迫力が加わることで血液の循環障害が起こり、皮膚が壊死して生じるものです。誤嚥性肺炎は、口腔内の細菌が気管などに入って生じます。

⑧高齢者の要介護になる原因と死亡原因《改訂》
要介護の原因は、第1位:認知症、第2位:脳血管疾患、第3位:高齢による衰弱です(国民生活基礎調査2016年)。死亡原因は、第1位:悪性新生物、第2位:心疾患、第3位:脳血管疾患です。高齢者に限ると、老衰が第3位となり、脳血管疾患が第4位となります(人口動態統計2017年)。はじめに、正誤表のお知らせをしましたが、この順位をしっかりと押さえておけば安心です。

死亡原因.png

⑨認知症
認知症の周辺症状(妄想、幻覚、徘徊など、二次的に生じる症状)に対しては、適切な対応をとらないと、症状を増悪させてしまうことがあります。幻覚や妄想などから現実を取り戻せずにいるときにはその訴えを否定せず、本人が納得するように対応します。環境の変化への適応性が低下しているので、環境はなるべく変えないようにし、変える場合は徐々に行うようにします。壁紙や床は錯覚を起こさないよう、無地のものにします。詳細は「疾患に応じた整備の留意点②」(2018.10月号)をご参照ください。

⑩パーキンソン病
パーキンソン病の代表的な症状は「四徴」と呼ばれる、振戦(震え)、筋固縮、無動・寡動、姿勢反射障害・歩行障害です。からだを方向転換するときに不安定になりやすく、またすくみ足やすり足などによって転びやすくなったり、声のすくみ現象により声の出だしが悪くなったりもします。廊下などには20~30cm間隔でカラーテープを張ると第一歩が踏み出しやすくなります。詳細は「疾患に応じた整備の留意点」(2018.5月号)をご参照ください。

⑪発達障害
自閉症(AD)は、社会性やコミュニケーション能力の障害、想像力の障害とそれに伴う行動の障害を特徴とします。以前の状況へのこだわりが強く、知覚の過敏さがあり、聴覚よりも視覚情報によるコミュニケーションを得意とすることが多いです。注意欠陥多動性障害(ADHD)は、多動性、衝動性、不注意を特徴とします。衝動性から物を投げるなどしても事故にならないように、ガラスに飛散防止フィルムを張るなどの対策をとります。学習障害(LD)は、全般的な知的発達に遅れはないのに特定の能力のみ障害が現れるのが特徴です。運動動作の困難さもみられます。

⑫段差の意味
段差が生じる理由を問う出題が増えています。区別しておきましょう。
(1)玄関床周辺が敷地より高いのは、建築基準法(施行令)の制約のためです(床下の通気のために、1階居室の木造床面は直下の地面より450mm以上高くしなければならない)。
(2)和室床面が洋室床面より高いのは、畳の厚さが洋室床面の仕上げ材よりも厚いためです。
(3)建具の下枠(くつずり)があるのは、床仕上げ材を納める(見切る)ためやすきま風防止のためです。

⑬建具への配慮
前回予想しましたが、出なかったので、今度こそ...。高齢者や障害者にもっとも使いやすい建具は引き戸です。開き戸は気密性に優れますが、開閉時にからだがあおられたり、開いた戸に衝突したりすることもあるため注意が必要です。そこで開き戸の場合、からだをよけるスペースとして、把手側に300mm以上の袖壁を設けることが望ましく、特に車椅子の場合には450mm以上あると、開閉しやすくなります。またドアクローザーを用いると戸がゆっくりと閉まるように調整できます。

⑭玄関へのアプローチ
道路面から玄関ポーチまでのアプローチに高低差がある場合、敷地に余裕があれば階段とスロープを併設しますが、どちらかにする場合には対象者の身体状況を含めて慎重に検討します。パーキンソン病など、疾患によってはスロープが適さないこともあるためです。JISの推奨照度は、門・玄関・庭の通路は5ルクス、表札・門標・押しボタン(インターホン)などの付近は30ルクスです。階段部分の照度はこれと同等以上にします。

⑮屋内移動
床材は、弾力性がないと歩行時に膝関節などに負担がかかるため、床下地がコンクリート構造の場合にはコンクリートの上に転がし根太(転ばし根太)などを入れて床下に空隙を入れる方法を検討します。壁面は、車椅子使用の場合、通常の幅木を数枚張り上げるなどして「車椅子あたり」とします。設置高さはフットサポートや駆動輪の車軸の高さである350mm程度までとするのが目安です。

⑯段差を表す記号
段差記号の読み取りには慣れましたか?下の図は、床面を表す平面表示記号ですが、部分的に断面を示していると考えるとわかりやすいでしょう。そして、これら2つの例では、床面高さが異なる点に注目してください。

●AよりBの床面が50mm高い場合

段差50.png

上の図は、AよりBの床面が50mm高くなっている状態を示しています。

●AとBの床面高さが同じ場合

段差5050.png

こちらは、AとBの間に敷居などで50mmの段差があることを示しています。AからもBからも同じように段差部分が高くなっているので、AとBの床面高さは同じです。

⑰介護保険制度における福祉用具《改訂》
介護保険制度での福祉用具の取扱いは、福祉用具貸与と販売(購入費支給)に分けられます。原則は福祉用具貸与で、貸与に向かない用具のみ、販売の対象となっています。そして福祉用具貸与は、法改正により(1)国による全国平均貸与価格の公表、(2)福祉用具専門相談員に対して、全国平均貸与価格等の説明や複数の商品の提示の義務づけ、(3)貸与価格の上限の設定が行われることになりました。

⑱障害者総合支援法における福祉用具《改訂》
障害者総合支援法での福祉用具の取扱いは、補装具と日常生活用具に分けられます。いずれも、利用者が介護保険も利用できる場合、介護保険で取り扱う用具と同様の種目については介護保険が優先となります。

ただし補装具は、個別に適合を図る必要のある場合は介護保険ではなく補装具費が支給されます。また補装具は、購入費または修理費のほか、法改正により、一定の場合に一部種目で借受け(貸与)が認められるようになりました。一方、日常生活用具には個別に適合を図る種目はなく、原則どおり介護保険が優先です。また具体的な品目や利用者負担は市町村が決定します。

⑲特殊寝台付属品
特殊寝台付属品は、特殊寝台とともに使用する用具です。マットレスは、一般のマットレスとは異なり、特殊寝台の背上げや膝上げの動きに追従する柔軟性があります。床ずれ(褥瘡)への配慮が必要な場合は、体圧分散効果の高い床ずれ防止用具を使用します。サイドレールは、強く引きつけたり体重を支えたりするために設計されたものではないため、動作の補助のためにつかまりたいときは、ベッド用手すり(グリップ)を用います。介助用ベルトは、利用者の腰や臀部に装着して介助者が握り、立ち上がりや移乗の動作を補助するものです。

⑳車椅子
自走用(自操用)標準形車椅子は、ハンドリムで自力駆動できる車椅子です。介助用標準形車椅子は、比較的コンパクトでハンドリムのついていない車椅子です。リクライニング式車椅子は座位変換形車椅子の一種で、背もたれが後方へ傾斜したりレッグサポートが挙上したりする機能(リクライニング)のついた車椅子です。ティルト&リクライニング式車椅子は、リクライニングのほか、シートとバックサポートの角度が一定のまま後方に傾斜するティルト機構を備えた車椅子です。

【AAランク問題はこれだ!】

合格者は確実に得点源にしている超重要問題は、前回試験だと次のとおりです。しっかりと復習しておいてくださいね。

●第42回過去問題
第2問ア、第4問4-1イ、第4問4-2オ、第6問エ、第7問カ、第10問10-2イ

そろそろ試験前の準備として、解答速報サイトをブックマークしておいてくださいね。試験終了時間を目安に、確定した問題から模範解答をアップしていく予定です。そして、自動採点サービスへのご入力にぜひご協力ください。正答率を分析し、ここでもご紹介していきます!

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次号は、3級の出題予想をお届けします。(駒木)

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