2018.9月号 合格率13.8%を振り返る

2018.08.31公開

8月10日、7月の第40回試験の結果が発表されました。2級は合格率13.8%で、過去2番目に低い結果となりました。あまりに衝撃的な結果でしたので、あらためて、2級試験に対する振り返りと、次回に向けた対策をお伝えすることにします。

【正解率からみる試験の傾向】

第40回試験がどれだけ難しかったか、過去の試験と比較してみます。下のグラフは「正解率の高い問題から正解していった場合、70点の合格ラインに達する難しさがこれだけ違う」の図です。棒グラフはユーキャン受講生の正解率を積み上げたもので、下は正解率が高く、上に行くほど難しい問題になります(配点による誤差あり)。

正解率.png

まず、グラフ真ん中の第39回試験をみると、70%以上の人が答えられる問題のみで70点の合格ラインに届きました。これは、言い換えると「7割の多数派に乗り続ければ受かる」ということです。ただ、右側の第38回試験のように、7割では足りないこともあるので、おおむね「6割の多数派に乗る」ことがこの試験での目標といえます。

そんななか、左側の第40回試験では6割でも合格ラインに届きませんでした。そうすると、5割程度の問題を取らなければならないことになります。これは超難関の国家試験レベルです。また、いわゆる「サービス問題」といえる易しい問題(正解率90%以上)がほとんどなかったため、心救われることなく不安と焦りが増幅し続けただろうということが伝わってきます。これは本当に辛い試験でした。

【難しかった要因とその対策】

それでは、もう少し具体的に要因を取り上げて、その対策を2つお伝えします。

(1)試験全体の解き方として
第40回試験は、最初の5問、第1問ア~オがとにかく難しかったですね。この5問の正解率はすべて40%未満でした。ワースト1位となった第1問エにいたっては9.1%で、10人に1人も解けない難問でした。これによって、いきなり心折られた方、ペースを乱された方が多かったことでしょう。

ただ、第1問にビックリするような問題をもってくるというのは、決して珍しい話ではありません。よくある「脅し」です。私も、ほかの試験ではありますが、あまりに想定外の出題に「試験会場間違えてないよね?」と不安になって試験問題の表紙を確認したことがあります(汗)。

そこで、スタートダッシュをきめるための対策として、得意科目から先に解くというのが定番ですね。しかし、この検定試験は出題の順がバラバラなので、得意な問題を探そうとすると時間がかかってしまいます。では、どうするかといったら、試験問題をひっくり返して背表紙から開いてみてください。

対策→ひっくり返して後ろから解く!
試験問題の最後に、テンポよく解ける問題があります。問題数や出題形式は毎回変わるのですが、例年、第4問4-1・4-2、第9問9-1・9-2、第10問10-1・10-2で、計30点分の穴埋め問題が出題されます。穴埋め問題は文章を読み込んで答えるのと違って、テンポよく解答できますから、第10問、第9問を先に解いて弾みをつけるのがオススメです。つまずきそうになったら、試験問題をひっくり返して後ろから解く!ですよ。

また解いている最中、たとえば、第5問の事例問題で時間を費やしてしまった、というときにも、第9問に飛ぶとよいでしょう。短時間で解ける問題が20点分も最後に集まっているわけですから、時間オーバーで取りそびれたらもったいないことです。「間に合わない?」と思ったら、その時点で「第9問に飛ぶ!」これもオススメです。本番中、思い出してくださいね。

(2)選択肢レベルでの対策
今回の試験は、長い文章のなかのわずか1~3文字の違いで不適切とする問題が目立ちました。「軸組構法」と「枠組壁構法」、「障害者」と「身体障害者」といった、たった数文字の間違い探しのようなものです。

加えて、「福祉住環境コーディネーターは~しなくてもよい→不適切」のような、わかりやすい表現の肢がありませんでしたね。もっともらしく嘘が混ざっているという感じでした。そこで対策としては、読みながら書き込みを入れていくことをオススメします。

対策→キーワードに印をつける!

選択肢.png

やはり固有名詞は要チェックです。主語や文中の用語を入れ替えて不適切にするのはよくあるパターンですから、読み流さないようにチェックしましょう。また、「高い」「低い」(データの推移や座面高さ)、「」「」(住宅の造りや疾患への影響)、「」「」(手すりの向き)、「新築」「既存住宅」「簡便容易」(工事の規模や要不要)といった表現もこの試験では重要ワードです。

試験本番では、どうしても緊張から頭が真っ白になったり、浮き足立ったりして、読んでいるつもりでも目は泳いでしまいます。自宅で集中しているときなら見落とさないようなことも、なぜか本番では見落とすのです。しっかりと印をつけながら読み込んでくださいね。

【再挑戦の学習上の注意点】

次回、再挑戦する方が多いと思いますので、再挑戦のときの学習上の注意点も最後にお伝えしますね。それは「基礎から離れないこと」。これに尽きます。

再挑戦の方の学習は、どうしても合否を分けるラインに注目しがちです。最初にお示ししたグラフでいうと黄色い点線付近のことで、これは全体から見ると「やや難しいレベル」の問題です。各自の結果でいうと、間違えた問題や、苦手分野の問題がこれに当たります。「これが解けなかったせいで」と考えるわけですから、気になるのは当然ですし、弱点克服も大切です。

ただし、そこばかりに気をとられないようにしてください。気にしすぎると、どんどん細かい暗記に走っていって、全体を網羅できなくなります。そうすると、試験全体を振り返らなくなり、基礎知識も忘れてしまうのです。たとえマニアックなテーマの難問が1問取れるようになっても、その他多数の問題を落としてしまったら得点は下がっていきます。

上のグラフは、正解率の高い問題を正解していることが前提で積み上がっています。得点の上乗せは、基礎を落とさないことが大前提ですよ!

合格率が13.8%の試験なら、13.8%の人にしか解けない問題を解かなければならないのか?というと、それは違いますからね。先にご説明したとおり、取るべきは低くても5割程度の問題です。少数の人にしか解けない問題は合否に影響しません。くれぐれも少数派になろうとしないでくださいね。

「人と違うことをしよう」「特別な方法を見つけよう」と考えていた方は、いまのうちに軌道修正して、王道の学習法に戻ってください。試験範囲全体を「テキストで確認⇔問題を解く⇒情報を集約」が王道です。

以上、いかがでしたか?
第41回試験の申込登録期間は9月11日~10月12日(個人)ですのでお忘れのないように。早めに申し込んで気持ちを高めていきましょう!指導部はすでに気合十分です。(駒木)

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