2018.8月号 建築用語に親しもう!

2018.08.01公開

暑い日が続いていますね。夏バテしないように、くれぐれも体調には気をつけてください!
さて、7月の試験が終わったところで、久々に建築編に強くなる!シリーズをお届けします。今号は、建築の用語について。意外と身近な慣用句として馴染みのある言葉もあれば、反対に間違った認識になっている言葉もあります。そんな建築用語を、建築に苦手意識のある方向けに、試験範囲から少し広げてご紹介します。

【いの一番とは?】

まず、「いの一番」。真っ先に取り掛かることをいいますよね。昔の大工さんは、柱の番号を、縦方向に「い、ろ、は」、横方向に「一、二、三」と振っていたそうです。つまり、「いの一番」は一番目の柱のことなのだそう。皆さんは柱を立てる代わりに、スキマ時間の「いの一番」に学習するようにしてください。

【大黒柱は通柱】

家族を支える人を一家の「大黒柱」といいますね。もちろん、大黒柱も柱のこと。2階以上の住宅なら最も重要な位置にある通柱(とおしばしら)(通し柱)です。通柱は複数階を貫く柱で、継ぎ目のない1本の柱を土台から通すことで耐震性や耐久性を高めています。

この通柱、詳細については試験範囲に無いのですが、一度だけ図面からの読み取りで出題されたことがあります(第37回2級第5問)。そこで、記号だけは知っておくと安心でしょう。下の図のように、丸く柱位置を囲んで示します。ちなみに三角の印は筋かいです。

通柱.png

【尺貫法の単位】

尺貫法は、日本古来の単位系です。長さに(しゃく)、質量に(かん)、という単位を用いたことから「尺貫法」と呼ばれています。この試験では尺が出てきますが、1升(約1.8L)、1合(約180ml)や、1坪(約3.3㎡)も仲間です。

そして「間」も仲間で、6尺が「1間」、3尺が「半間」です。このときの1間は「いっけん」、半間は「はんけん」と読みます。「ひとま」「はんま」ではありませんよ。「ひとま」と読んだら「一部屋」という意味に変わってしまいます。「はんま」のほうは「中途半端」という意味なのだそうです。

また1尺の10分の1にあたる1寸(約30.3mm)は、「一寸法師」でお馴染みですね。「一寸先は闇」ともいいますが、皆さんは「一寸先は合格」でいきましょう!合格は目と鼻の先にあります。

【敷居】

敷居は、引き戸や異なる床仕上げを納めるために用いられますが、段差が生じるため、この試験ではすっかり悪者扱いになっています。しかし、昔ながらの建築物には欠かせない存在で、(ふすま)を受けたり、門のところで内と外を区別したりするなど、重要な役割を果たしてきました。

バリアフリーになって、敷居が低くなっても、敷居を踏まないマナーは忘れないようにしたいものです。ちなみに、最近では、高級なお店やかしこまった場所を「敷居が高い」というようですが、本当は違いますよ。不義理をしてしまい、会いに行きづらいことを意味します。

【框(かまち)】

この試験で出てくるは、化粧用の横材です。床段差などの場所で、高いほうの床材の端をきれいに納めるために取り付けます。そこで、玄関の上がり口にあるのが「上がりがまち」なのですが、こちらもこの試験では悪者扱いされていますね。ただ、くれぐれも、上がりがまちのせいで段差ができているのではありません。段差のところに取り付けるのが框なのです。框は悪くない。

【住宅の構造】

住宅は、構造や材料によって以下のように分けられます。

構造.png

試験対策としては、戸建住宅に多い木造の軸組構法(じくぐみこうほう)枠組壁構(わくぐみかべこう)(ほう)の違いを押さえておきましょう。難しく考えずに、お子さんと一緒に工作するところを想像してみてください。割りばしで組んでいくなら軸組構法、牛乳パックを組み合わせるなら枠組壁構法といえます

牛乳パックの組み合わせってとても丈夫なんですよね。大人が腰かけられる椅子もつくれます。同じように枠組壁構法で造られた住宅もとても丈夫で耐震性を発揮しますが、壁全体で住宅を支えている分、改修しにくいのが難点です。

ちなみに、先月の試験では、枠組壁構法が最重要の肢で出題された2級第7問イ「枠組壁構法の住宅は壁の取り外しが比較的容易→不適切」が、正解率16.3%というとんでもない難問になりました(総評でも触れたところです。データは自動採点より)。うっかり読み流してしまった方が多かったと思われます。よく出るキーワードは見慣れておくこと!これ大切です。

もう一つ、表中のラーメンは、あのおいしいラーメンではありませんよ。ドイツ語で「額」という意味で、柱と梁を溶接するなどして一体化(剛接合)させた構造のことをいいます。

【住宅の工法】

工法は大きく、在来工法とプレハブ工法に分けられます。在来工法が建築現場で施工するのに対して、プレハブ工法は、壁、床、屋根といった部材をあらかじめ工場で生産し、現場で組み立てる方法です。現場での施工を減らすことで、品質が安定し、また工期短縮ともなり、費用を抑えることができます。

「プレハブ」というと仮設住宅や倉庫をイメージする方が多いのですが、それらに限りませんよ。一般的な軸組構法の住宅でも部分的にプレハブ工法を採用することが増えています。

【ユニットバス】

ユニットバスについても勘違いが多く、バス・トイレ一体型の間取りや、洗面器つきの浴室のことだと思われている方が多いようです。本当は、あらかじめ工場で各パーツを造り、現場で組み立てる浴室のことです。簡単にいうと、プレハブの浴室一式。トイレや洗面と組み合わせたユニットという意味ではありません。

最近ではユニットバスを用いる住宅が多く、バリアフリー対応の製品なども充実してきています。といっても、歩行できる方を対象としているため、車いす移動まではなかなか想定されていません。また、後から手を入れることが難しく、建具の交換や手すりの取り付けができなくて問題になりがちです。導入前によく検討する必要があります。

以上、いかがでしたか?

日常生活で馴染みのある言葉も多かったと思います。苦手意識を拭うだけで、テキストの読み込みが、速く、楽しく進むことでしょう。わかりにくいところは指導部にご質問くださいね。一度学習をはじめたら、とにかくやるのみです!暑さに負けず突き進みましょう!(駒木)

駒木2.pngのサムネイル画像