2018.3月号 これで覚える手すりの位置

2018.03.06公開

3月に入りました。皆さんの学習は順調でしょうか?指導部は、2018年度試験の詳細(要項)について、発表はまだかまだか?とソワソワしている今日この頃...。指導部だよりが不定期になっております。

気を取り直して、今号は、建築編に強くなる!シリーズとして、手すりを設置する位置を取り上げてみます。いざ並べてみると、「なんだ、覚えるべき数字は少ないのね」と安心できることでしょう。イラストとともに眺めてみてください。

【玄関】
まずは玄関から。上がりがまちを越えるための手すりの設置方法は3パターンありますので、ここが最も厄介に感じるかもしれません。まずは原則から押さえてください。

①原則:縦手すりを設置する

玄関1.png

原則は、上がりがまち段差の鉛直線上(真上)に縦手すりを設置します。普段の生活で自立している方でも、靴の脱ぎ履きがありますから、ここは設置しておくことが望ましい場所です。

そして、握力が弱く、縦手すりを握るのが難しい場合には、以下のような方法も検討します。

②勾配に合わせて設置する

玄関3.png

手すりを片手で使うなら、階段と同じように、勾配に合わせて設置します。図には式台が設置してありますから、この場合は2段の階段を上るのと同じ具合です。

③水平に2本設置する

玄関2.png

両手で手すりを握るなら、壁に向かって横歩きします。家に入る向きでは、横歩きしながら一歩ずつ式台に乗り、次の手すりに握り替えてまた一歩ずつ上がりがまちを越える、という感じです。

上記、もうおわかりのように、覚えるべき寸法は750~800mmだけです。床面から750~800mmの高さに設置しましょう。

【廊下・階段】

廊下・階段.png

次に廊下と階段について。これらは基本的に、同じように考えます。750~800mmの設置高さも同じですね。廊下では床面からの高さですが、それが階段の場合は段鼻からの高さに変わるだけです。手すりの種類も同じ、ハンドレールです。

ただし、空き距離ができてしまうときには、その目安が異なりますので要注意です。廊下の場合は900mm以内、階段の場合は400mm以内です。廊下の場合は、途中に部屋の出入り口があるかもしれないので、それを考慮しています。階段の途中にも窓などがあるかもしれませんが、より危険度が高いので、途切れる距離は短くします。もちろん、途切れないのが一番ですよ。

さて、ここまで設置した手すりは、床面から750~800mmの位置でした。これは、大腿骨大転子の高さの目安で、つえの高さも同じです。これを原則とし、もう一つ、例外的な取り付け方も押さえておきましょう。手すりを握らずに前腕(肘から先)を乗せて移動する場合には、肘を曲げた高さで床面から1,000mm程度にします。

【トイレ】

トイレの手すり.png

トイレは、L型手すりのサイズと位置を押さえましょう。特に展開図で見た向きの位置が重要です(上図)。といっても、縦手すり部分と横手すり部分の位置、数字だけ見ると似たようなものですね。実は、ここは数字ではなく「縦」「横」「前方」「上方」といった言葉のほうで引っかけ問題が出るのです。数字ばかりに気をとられないように、縦と横それぞれの向きを間違えないようにしてくださいね。

ここまでバッチリよ、という方は、加えて平面図で見た向きの位置も押さえましょう。

トイレの手すり2.png

便器の中心から手すりの芯まで350mmが使いやすい位置の目安です。広いスペースがあれば、片側は可動式の手すりにしておくと、介助や移乗のときにどかせるので便利です。ちなみに、いくら広いスペースがあっても、便器を中央に置いてはいけませんよ。壁に設置した手すりに手が届かなくなりますし、片側に寄せたほうが介助スペースも広くとれます。

最後に、数字ではないのですが、手すりといえば、コレ!という基礎知識を加えておきますね。
「階段で片側のみの設置になる場合は、下りるときの利き手側にする」
「端部はエンドキャップをつけるだけではダメ。壁側に曲げ込んで納める」

以上、いかがでしたか?
まずは繰り返し眺めてみてくださいね。それから徐々に思い出すトレーニングをしていきましょう。合格への道は、日々の積み重ねによって開かれます。その調子ですよ。(駒木)

駒木2.pngのサムネイル画像