2017.10月増刊号 第39回試験出題予想!2級

2017.10.17公開

検定試験まで6週間をきりました。試験日はどんどん迫ってくるのに、学習がなかなか進まない、という方、お尻を出してください。いまから叩きますよ。次の20のキーワード解説は、すべて覚えること!!バシッ

2級の出題予想】

①地域包括支援センター
地域包括支援センターは、包括的支援事業(総合相談、権利擁護、介護予防ケアマネジメント、ケアマネジメント支援など)の担い手の顔と、介護予防支援(要支援者のケアマネジメント)の事業者の顔という、2つの顔を持った機関です。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員等が配置されています。多職種連携をはかるための地域ケア会議の取り組みに期待が高まっています。

②居宅介護住宅改修費・介護予防住宅改修費
介護保険では、①手すりの取り付け、②段差の解消、③滑りの防止および移動の円滑化などのための床または通路面の材料の変更、④引き戸などへの扉の取り替え、⑤洋式便器などへの便器の取り替え、⑥その他①~⑤に付帯して必要となる住宅改修について、支給を行っています。支給限度基準額は要介護認定の区分にかかわらず一律20万円で、利用者負担1割の人なら最大で18万円が原則償還払いで戻ってくるしくみです。

③高齢者等配慮対策等級
「住宅品確法」における住宅性能表示制度では、「高齢者等への配慮に関すること」として、移動時の安全性や介助の容易性に対する対策がどの程度講じられているかを5段階の等級で表示することとしています。その等級を「高齢者等配慮対策等級」といい、このうち「等級5」がもっとも高いレベルで対策が講じられている住宅を表します。

④守秘義務
守秘義務は、さまざまな専門職に遵守が求められる義務です。「個人情報の保護に関する法律」が施行されたことで個人情報の取り扱いについての関心が高まり、援助専門職の守秘義務のあり方も厳しく問われるようになりました。とはいえ個人情報は、連携・協働のためには関係者間で共有する必要がありますから、関係者外に漏らさないことを徹底します。

⑤リハビリテーションの専門職
理学療法士PT)は、身体に障害のある人に対して、主に基本的動作能力の回復訓練を行います。作業療法士OT)は、身体または精神に障害のある人に対して、主に応用的動作能力や社会適応能力の回復訓練を行います。言語聴覚士ST)は音声機能、言語機能、聴覚に障害のある人に対して言語訓練を行うほか、嚥下・摂食障害の機能訓練なども行います。

⑥福祉住環境整備相談の実践
相談は、できるだけ本人の立ち会いのもとで行います。入院中でも病院に出向くことはできますから、安易に家族からの話だけで済ませないようにします。そして現状だけでなく、将来の身体機能の低下も考慮し、どの程度までの改修を行うか、慎重に判断します。また家具の配置替えや福祉用具の活用といった、住宅にあまり手を加えない方法もいくつか提案することが望ましい対応といえます。

⑦もの忘れの違い
健常な高齢者ももの忘れをすることがありますが、メモをとったり出てこない言葉を言い換えたりすることで支障にならないように生活できます。しかし認知症によるもの忘れは、訂正がきかない、時間や場所などの見当識や判断に支障が出る、人格の崩れとしてとらえられ、人間関係にも支障が出るなどの点で異なります。

⑧廃用症候群
廃用症候群は、長時間にわたる安静や寝たきりの状態によって引き起こされる症状・病気です。関節の拘縮、筋肉や皮膚の萎縮、褥瘡、深部静脈血栓症、精神活動性の低下といった、さまざまな症状が全身に現れます。なお、廃用症候群が若い人にでも起こり得るのに対して、高齢者特有の症状群を老年症候群といいます。

⑨脊髄損傷
脊髄を損傷すると、それより下の支配領域に命令が伝わらなくなり、運動機能や知覚機能などが障害を受けます。特に高位頸髄損傷では、両上下肢と体幹の麻痺(四肢麻痺)となり、プッシュアップができないため移乗する場所ではリフトを導入することがあります。胸髄損傷では車いす操作や移乗がほぼ自立し、腰髄損傷ではつかまり立ちが可能なので、整備が最小限にとどまります。

⑩内部障害と住環境整備
腎臓機能障害に対する透析療法のうち、医療機関で血液透析をする場合は通院しやすい環境を、自宅内で連続的携帯式腹膜透析(CAPD)を行う場合はバッグ交換のための清潔な場所を確保します。膀胱・直腸、小腸機能障害によりストーマを装着している場合は、入浴前後にケアできるように洗面・脱衣室に器具を置く場所を確保します。経管栄養法や中心静脈栄養法を行っている場合には、キャスタ・スタンドを利用しながら移動しやすいように床段差を解消しておきます。

⑪シックハウス症候群
シックハウス症候群は、室内の空気汚染から発症するすべての疾患をいい、中毒症状、アレルギー、化学物質過敏症が含まれます。中毒症状以外は、その後も長期にわたって過敏反応が残るため、換気をしっかりするなど対策をとることが重要です。建築基準法では、ホルムアルデヒドとクロルピリホスについて、指針値以下になるように対策が定められています。

⑫段差の読み取り
図面から段差を読み取る場合は、床段差の記号があればそれを確認し、なければG.L.(グランドレベル)またはF.L.(フロアレベル)からの高低差を比較します。この数字は大きいほど高さがあり、小さいほど低いことを意味します。

2017.10段差.png

⑬建具と袖壁
高齢者や障害者にもっとも使いやすい建具は引き戸です。開き戸は機密性に優れますが、開閉時にからだがあおられたり、開いた戸に衝突したりすることもあるため注意が必要です。開き戸の把手側には袖壁を設けることが望ましく、特に車いすの場合には450mm以上の袖壁があるとからだをよけるスペースができて開閉しやすくなります。

⑭廊下
3尺(910mm)モジュールの場合、廊下の有効幅員は最大で780mmです。直進するだけなら支障ありませんが、車いすで廊下を直角に曲がったり廊下に面した部屋に出入りしたりするには開口幅員が大きくないと困難です。既存住宅の場合、廊下の幅員を拡張するよりも開口幅員を拡張するほうが現実的です。また車いすの場合、幅木を数枚張り上げた「車いすあたり」を設けると、壁が傷つくのを防ぎます。

⑮浴室のスペース
「高齢者等配慮対策等級」の等級54の浴室は、内法寸法の短辺が1,400mm以上でかつ面積2.5平方メートル以上です。通常よく見かける間口1,200mm×奥行き1,600mm(壁芯-芯距離で間口1,365mm×奥行き1,820mm4.5尺×6尺)程度の浴室ではこの基準を下回ります。間口1,600mm×奥行き1,600mm(壁芯-芯距離で間口1,820mm×奥行き1,820mm6尺四方)あると基準も満たし、介助スペースもじゅうぶんに確保できます。

ちなみに、洗面・脱衣室にベンチを置く場合・車いすを使用する場合も6尺四方あるとスムーズに動作できます。6尺がひとつの目安ですね。

⑯図面の種類
平面図は、建物を窓の高さで水平に切り、切り口を上から見た姿を示します。断面図は、建物を垂直に切り、切り口を横から見た姿を示します。展開図は、建物の内観を横から見た壁面の姿を示します。立面図は、建物の外観を横から見た壁面の姿を示します。屋根伏図は、建物の外観を上から見た姿を示します。天井伏図は、天井面を上から透過した向きの内観の姿を示します。※下から見上げる向きではないですよ。

⑰福祉用具の定義と取り扱い
「福祉用具法」では、高齢者や障害者の日常生活上の便宜を図るもの、機能訓練の用具、補装具をすべて含んで広く福祉用具を定義しています。一方、介護保険で給付の対象となる福祉用具は限られていて、原則は貸与(レンタル)で13種目、入浴や排泄の用具など5種目のみが販売(購入費の支給)です。また介護保険は障害者総合支援法(補装具や日常生活用具)よりも優先して給付されます。

⑱特殊寝台と付属品など
特殊寝台(介護用ベッド)と一緒に使う用具はさまざまあります。床ずれ防止用具は体圧分散機能に優れ、ベッド用手すりは寝返りや起き上がり、立ち上がり、移乗の際に動作の補助に用います。スライディングボードは座位姿勢のまま移乗する際に臀部を滑らせて用います。介助用ベルトは利用者の腰や臀部に装着して用います。※介助者に装着するのではないですよ。

ちなみに、起き上がり補助装置は、床上に置いて使う機器で、特殊寝台の背上げ機能の部分だけを取り出したようなものです。そのため、特殊寝台がない場合に使用します。

⑲入浴補助用具
入浴用いすは一般的なお風呂いすよりも座面が高いいすです。背もたれやアームサポートつきのものなどがあります。浴槽用手すりは浴槽縁を挟んで固定する手すりで、立位で浴槽をまたぐときの軽い支えとして用います。浴槽内いすは浴槽への出入りの際の踏み台として、また浴槽内でのいすとして用います。入浴台も浴槽出入りに用いるもので、浴槽の上に置くバスボードと一方の縁を脚で支える移乗台(ベンチ型シャワーいす)などがあります。

⑳義肢・装具
義手は上肢切断の場合に、義足は下肢切断の場合に用いられます。義肢はからだの一部となるため、切断端の状態や障害の程度など、一人ひとりに合わせて製作されます。装具は医学的治療の手段として用いられる治療用装具と、症状固定後に用いられる更生用装具に分けられます。また装着する部位ごと、上肢装具、体幹装具、下肢装具などに分けられます。義肢や治療用装具は医師の処方により義肢装具士が製作します。

以上、これまでの出題予想となるべく重複しないところを取り上げてみました。見覚えのない内容はありませんでしたか?スキマ時間に眺めて覚えてくださいね。

【定番問題はこれだ!】

恒例の、定番過去問題のお知らせです。下の問題は繰り返し出題される、重要度Aランクですから、ほかの問題よりも優先して攻略しておいてくださいね。
(第37回以前の過去問題については、2017.6月号、2016.10月増刊号の出題予想をご参照ください)

●第38回過去問題

2問ア、第2問イ、第44-1、第6問ウ、第7問ア、第7問イ、第88-2

【予告!

39回試験当日(1126日)には、今回もやります!解答速報・自動採点サービスと試験総評(この指導部だよりで公開します)、そしてTwitterユーキャン解答速報アカウントからの現場の進捗のお知らせ。いまのうちにブックマークまたはフォローしておいてくださいね。掲示板も引き続き公開中ですよ。受講中でない方のご参加も大歓迎です。

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それでは、次回、11月号は3級の出題予想をお届けします。2級と試験範囲が重なる部分もありますので、皆さんご覧くださいね。(駒木)

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