2017.4月号 過去問題を使いこなす

2017.03.31公開

4月始まりの新年度がスタートします。慌ただしい日々をお過ごしの方も多いかもしれませんね。でも、ちょうどよい機会ですから、学習も仕切り直して新たな気持ちで取り組んでいきましょう!そこで今号は、受験の必須アイテム、過去問題の使い方について、公式テキストの改訂情報を含めて皆さんの疑問にお答えします。

【過去問題のよくあるご質問】

過去問題の攻略は、試験対策に欠かせません。受験強者の間では、「10年分を10回まわした」なんて会話も出てきます。それほど重要視される過去問題。では、この検定試験ではどのように取り組めばよいのでしょうか。

Q:何回分解けばいいですか?
A3回分は解きましょう

Q:いつ使えばいいですか?
A:いつでもかまいません

Q:過去問題だけで受かりますか?
A:応用できれば受かります

それでは、1つずつ詳しくご説明します。

【過去問題は3回分解きましょう】

指導部では、この検定試験の学習量として、過去3回分(時期によっては2回分~4回分)の試験問題に取り組むことを推奨しています。

1回分では足りない
その理由として、まず、1回分だけでは足りません。ここ数年は問題形式や問題数が毎回のように変更されるため、試験傾向をつかむには複数回の問題に取り組む必要があります。

また内容も、1回おき、2回おきに出題されるというパターンがあります。例えば、医療分野では視覚障害と聴覚障害が交互に出題されることが多いのです。このような出題の傾向からすると、前回よりも2回、3回前の試験問題のほうが類似の出題の可能性が高くなるわけです。

3回分でじゅうぶん
そして3回分解けば試験傾向がじゅうぶんにつかめます。毎度おなじみの定番問題と、一度しか出てこない外れ問題(ドボン問題ともいえます。無視してよい問題)の区別がつくようになります。さらに、多いほどよいとはいえない理由として、公式テキストの改訂が頻繁に行われるため、あまり古い問題では効率が下がることが挙げられます。

▶公式テキストの改訂
そこで気になる、今年度の公式テキストの改訂は、ありません!前年に引き続き、改訂4版からの出題となります。ここ3年ほど毎年改訂されていたので、同じテキストから2年(4回)分の試験が行われるのは、実に4年ぶりです。

過去問の有効性.png

改訂のない今年度試験は、過去問題が使いやすい受験の当たり年といえるでしょう。そして次回の第38回試験対策として、取り組むべき過去問題は...

1位:第36回(2回前)
2位:第37回(前回)
3位:第35回(3回前)

オススメ順位を独断に基づきランキングしました。第36回と第37回は同じ改訂4版からの出題なので、試験範囲の内容が100%同じです。続いて間に一度の改訂をはさんだ第35回を第3位にしました。といっても、改訂3版から改訂4版への変更点はごくわずかです。人口動態統計などのデータの更新と、「まち・ひと・しごと創生法」(3級)、「新オレンジプラン」(23級)などの新しい施策が少し加わった程度です。分野でいうと「福祉」が中心ですので、他の分野はおおむね支障なく学習できます。

【過去問題はいつ使ってもO.K.

次に、「いつ使えばいいのか」という点については、講師によっても考え方がさまざまですが、私の結論は「いつでもO.K.」です。というのは、①学習の冒頭に試験傾向を確認する、②学習のメインとして解答の練習をする、③仕上げ段階の力試しをする、といった使い方ができるからです。

①学習の冒頭に試験傾向を確認する
この検定試験では、適切または不適切の択一問題、○×の組み合わせ択一問題、短文の穴埋め問題が中心です。しかし近年では、長文の穴埋め問題や択複問題など、多様な形式が出題されるようになっています。

このような問題形式の確認とともに、例えば、選択肢の文章が長いなと感じた方は「速く読む練習が必要だ」、といった対策もみえてきます。試験傾向を早い段階で確認すると、その後の学習が効率的になるのです。ちなみに、正解番号を見てしまっても、数か月寝かせればすっかり忘れますから(笑)、力試しとしても再び使えますよ。

②学習のメインとして解答の練習をする
教材を読み込み、丁寧にインプットしても、問題を解くアウトプットにつながらなければ意味がありません。実践的な学習として問題を解き、迷ったり間違えたりしたところを中心に復習しましょう。正しい内容をインプットし直し、再び問題を解く、という繰り返しによって得点力が高まります。

受講生の方は、お届けする過去問題集の解答解説の下線部に注目してくださいね。下線があるのは不適切の選択肢の引っかけポイントです。下線部を眺めていくだけでも、よく出る引っかけ問題や引っかけ方のパターンが見えてきます。「ほぉほぉ、こんなパターンが多いのね」と把握できたら、こちらのもの。

③仕上げ段階の力試しをする
試験日が迫ってきたら、本番と同じ2時間で解いてみましょう。本番の予行演習としての使い方です。ここで要注意!「まだ自信がないから」と取っておいて、試験の前日になってから解くようなことはしないでください。万が一、点数がふるわなかったときには、落ち込むだけになってしまいます。復習する時間のあるうち、少なくとも1週間前には予行演習しましょう。

【次の試験は過去問題の応用が出る】

テキストをじっくりと読み込む時間がない場合、時短の学習法としては過去問題が中心になります。では、過去問題だけで合格できるかどうか、という点については、「応用できる」という条件付きで可能でしょう。

学習内容の趣旨が大幅に見直されない限り、重要ポイントはいつの試験でも同じです。でも、試験問題は毎回変わります。だから、過去問題を丸暗記しても、まったく同じ問題は二度と出題されないのです。つまり、問題のテーマを少し変える、テーマが同じでも論点を少し変える、論点が同じでも答えを変える、といった微調整が毎回行われているということです。この変化に対応することが応用です。

日本の住宅の課題をテーマにした次の記述を少しずつ変化させてみましょう。
●従来の日本の住宅は湿気の多い夏向きに造られており、冬の寒さには向いていない。

●従来の日本の住宅は湿気の少ない冬向きに造られており、夏の暑さには向いていない。
(答えを変えた例:内容は同じですが、適切から不適切に変わっています)
●冬は室間の温度差が大きく、特に循環器系の疾患のある高齢者には不向きな環境となる。
(論点を変えた例:テーマは同じですが、異なる内容を取り上げています)
●高齢者の家庭内事故死でもっとも多いのは入浴中の溺死である。
(テーマを変えた例:関連する別のテーマから取り上げています)

上記の変化に対応できましたか?このように少しずつ変化しても同じように解けるなら応用ができています。もうおわかりのように、応用の素は基礎知識なんですよね。さらに、バラバラの暗記ではなく、つながりを持たせた理解ができていることが肝心です(「つながり」については、2017.1月号参照。しつこくご説明しています)。まさに、「芋づる式に思い出す」という状態。これを目指してくださいね。「応用力が弱い」と感じた内容は、テキストに戻って基礎知識を固めましょう。

<過去問題の使い方まとめ>過去問の使い方.png

これで、過去問題を使いこなせそうですか?この機会に一度、お手元の過去問題を眺めてみてください。くれぐれも試験の前日まで取っておくことのないように!計画的に活用していきましょう。受講生の方には、第37回検定試験問題を今月中にお届けの予定です。そのほか、オンラインサポートを続々配信予定です!お楽しみに!(駒木)

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※要登録のサービスは受講生専用です

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