2016.11月号 第37回試験出題予想!3級

2016.10.27公開

検定試験まであと1ヵ月。お待たせしました! 2級に引き続き、3級の出題予想(キーワード解説×20)をお届けします。今回は3級と2級の同時受験の方向けに、3級のみの試験範囲の内容には3級》印をつけておきますね(印がないのは3級と2級で共通する内容です)。同時受験の場合、基本的には学習範囲の広い2級の試験対策を中心に進めておき、試験直前に3級のみの内容を意識的に確認する、という方法が効率的です。今号もスキマ時間のお供に、どうぞご活用ください。

【3級の出題予想】

①エイジレス社会とユニバーサル社会《3級》
エイジレス社会は、エイジレス(年齢にとらわれず)に、個人の能力を発揮できる社会です。ユニバーサル社会は、障害の有無も年齢も関係なく、個人の能力を発揮できる社会です。両者は似た概念ですが、特にエイジレス社会は、年齢に着目している点が特徴です。

②従来の住宅の問題点
従来の日本の木造住宅には、玄関の上がりがまちや浴室などに段差が多いこと、尺貫法の影響で各所の幅員が狭く介助や福祉用具の使用が困難なこと、和式の生活様式が身体機能の低下に対応できないこと、湿気の多い夏向きに造られているため冬は寒く、室間の温度差が循環器系に悪影響を及ぼすこと、といった問題点を抱えています。

③介護保険の財源と被保険者
介護保険の財源は、保険料50と公費50です。第1号被保険者は65歳以上の高齢者、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者です。第2号被保険者は特定疾病を原因とする要介護・要支援状態である場合にサービスを利用することができます。

④介護保険サービスの種類
介護保険サービスは、広域型の居宅サービス・施設サービス・介護予防サービス等と、市町村内で利用できる地域密着型サービス・地域密着型介護予防サービスに分けられます。ケアプランは、通常は居宅介護支援事業者の介護支援専門員に(要支援者は介護予防ケアプランを地域包括支援センターに)依頼しますが、自分で作成することもできます。

⑤動作性能力と言語性能力《3級》
動作性能力は、車の運転などの動作に現れる能力で、単純な暗記も含みます。言語性能力は、物事を判断したり、概念を操作したりする能力です。動作性能力は加齢とともに低下しますが、言語性能力はむしろ上昇するという調査結果が出ています。

⑥自立の段階《3級》
ロートンの分類では、食事や入浴などの身の回りのこと(ADL)ができる「身体的自立」、食事づくりや金銭管理など(IADL)ができる「手段的自立」、知的好奇心が旺盛な「知的能動性」、社会貢献活動ができる「社会的役割」の段階に分けられます。

⑦高齢者の栄養の摂り方《3級》
活動量が低下する高齢者はエネルギー必要量が減るものの、ビタミンやミネラル、たんぱく質は若いときと同じくらい必要です。胃・大腸反射が鈍くなり便秘になりがちなので食物線維(繊維)も摂るようにします。また減塩は、食欲が落ちるほどしてはいけません。減塩が必要な場合はスパイスなどを効かせて味気なくならないようにします。

⑧認知症予防の考え方《3級》
認知症を原因別にみると、近年最も多いのはアルツハイマー型認知症で、ついで脳血管性認知症とレビー小体型認知症が同じくらいといわれています。脳血管性認知症は、脳血管疾患の予防が認知症の予防につながりますが、アルツハイマー型認知症などは、まだ予防法が確立していません。

⑨バリアフリー《3級》
バリアフリーが世界的に広まったきっかけは1974年に国際連合が出した報告書「Barrier Free Design」であるといわれています。日本では平成7年版 障害者白書(1995年)で、物理的バリア、制度的バリア、文化・情報のバリア、意識のバリアの4点が指摘されました。

⑩ユニバーサルデザインとスパイラルアップ《3級》
ユニバーサルデザインは、ロナルド・メイスが提唱した概念です。バリアフリーは"障壁(バリア)を除去する"ことですが、ユニバーサルデザインは"はじめからバリアを生じさせない"ことです。政策にも反映され、段階的・継続的な発展を図る「スパイラルアップ」の取り組みが注目されています。

⑪つえや歩行器の種類と適用
Tの字の形をしたつえがT字型つえ、つえ先が分かれているのが多脚つえ(多点つえ)、前腕部にカフが付いているのがロフストランド・クラッチです。また歩行器は、フレームが斜めに変形するのが交互型歩行器、変形しないのが固定型歩行器、二輪以上の車輪があるのが歩行車です。これらに比べて、ステッキやシルバーカーは、自立した人向きです。

⑫介護保険で利用できる福祉用具
介護保険制度では、車いすや床ずれ防止用具、工事を伴わない手すりやスロープなどが貸与(レンタル)の対象、腰掛便座や入浴補助用具などが購入費支給の対象です。利用者負担は原則1割で、購入費の場合は原則として償還払い方式での給付です。

⑬すりつけ板
和室には畳を敷くため、床面が洋室よりも10~40mm程度高くなりがちです。最も簡便な改修方法はすりつけ板の設置で、介護保険の住宅改修費の対象にもなるのでよく用いられます。ただし、つまずかないように端部もすりつけた状態にし、表面に滑り止め加工を施すなどの配慮が必要です。

⑭ヒートショック
急激な温度変化がからだに与える影響をヒートショックといいます。心筋梗塞や脳血管疾患の原因になるため、トイレや洗面・脱衣室、浴室にも暖房を設置し、室間温度差のない住まいにすることが重要です。

⑮階段の寸法とノンスリップ
昇降しやすい緩やかな階段は、踏面(足を乗せる面)300~330mm程度、蹴上げ(一段の高さ)110~160mm程度です。段鼻部分には、アプローチの階段ではノンスリップ加工のタイルにしたり、屋内階段ではゴム製のノンスリップを取り付けたりして、滑らないようにします。

⑯トイレと寝室の位置関係
寝室が2階以上にある場合、トイレと間違えて階段から転落する事故が起こるため、寝室とトイレの間に階段があると危険です。少なくとも階段の下り口とトイレの出入り口を隣接させないようにします。

⑰一般定期借地権《3級》
一般定期借地権は、50年以上の期間にわたり、継続して土地を使用する権利を借り受けるものです。契約期間が過ぎたら土地を更地にして返還します。途中で借地権とともに住宅を相続したり売却したりすることもできます。

⑱住宅性能表示制度
住宅品確法の「住宅性能表示制度」では、「高齢者等への配慮に関すること」の項目で、転倒・転落の防止といった住宅の安全性を5段階評価しています。

⑲サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅は、60歳以上の高齢者や要介護・要支援認定を受けている、単身や夫婦などの世帯を対象とした民間賃貸住宅の登録制度です。バリアフリー設計で、ケアの専門家による状況把握(安否確認)や生活相談のサービスが付いています。

⑳シルバーハウジング
シルバーハウジングは、地方自治体が供給する高齢者向けの公的賃貸住宅です(障害者の入居も可能)。生活援助員(ライフサポートアドバイザー:LSA)が配置され、安否確認や日常生活上の相談・指導、緊急時の対応や一時的な家事援助などが行われます。

●定番問題はこれだ!

キーワード解説を最後まで読んでくださったあなたに、2級と同様、繰り返し登場する定番問題をご紹介します。過去問題のなかで、特に次の問題は重点的に攻略しておいてくださいね。類似の出題の可能性は、極めて高いですよ!

【第36回過去問題】

第1問ア、第2問イ、第4問4-2、第4問4-4、第5問ウ、第9問9-2、第10問10-2

【第35回過去問題】

第1問ウ、第2問イ、第2問エ、第3問エ、第4問4-2、第6問エ、第8問イ、第8問オ

前号でもお伝えしたとおり、第37回試験当日(11月27日)には、解答速報と試験総評を配信します。またTwitterのユーキャン解答速報アカウントでの実況中継や、皆さんからの投稿を募集する予定もあります。こまめにチェックして、ぜひご参加くださいね。

なお、受験票は11月14日(月)に発送されます。必ず数日以内に到着を確認してくださいね。またそこに試験会場が書かれていますので、交通手段を調べておくと安心です。あわせて、持ち物も早めに準備しましょう。

【必ず持っていくもの】

受験票、筆記用具(HBまたはBの黒鉛筆、シャープペンシル、消しゴム)、身分証明書

【あると便利なもの】

腕時計、一番使い込んだ教材、予備の筆記用具、上着、マスク、水分、昼食、おやつなど

これから試験までの期間は、復習あるのみです。お手元の予想問題や過去問題を攻略することに徹してください。くれぐれも新しい参考書に手を伸ばさないように!使いこなすのに余計な時間がかかって、焦りが増すだけです。今日から試験日までは本屋さんへ立ち入り禁止です。お手元の教材を信じて、積み重ねてきた努力を信じて、自信をもってラストスパートをかけてください。試験本番、皆さんの力が存分に発揮されますように!(駒木)

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