2016.10月増刊号 第37回試験出題予想!2級

2016.10.17公開

第37回試験まであと6週間を切りました。またまたやります。出題予想!
ただし、出題のランキング予想をしてみると、前回(2016.6月号)とほぼ同じ結果に...。そこで今回は、出題が予想されるキーワードを取り上げてミニ講義することにしました。学習範囲が広いので先に2級、次号で3級を特集します。スキマ時間のお供にどうぞ。

【2級の出題予想】

①認知症高齢者数の推計
要介護・要支援認定を受けている人のうち、認知症高齢者は2人に1(2010年時点)です。そして新オレンジプランで示された別の推計では、2025年には、すべての高齢者のうち認知症の人は約700万人で約5人に1、MCI(軽度認知機能障害)を含むと約4人に1人になるとされています。

②介護保険の財源構成
介護保険の財源は、保険料50%、公費50%です。そのうち公費の内訳は、市町村12.5%、都道府県12.5%、国25%(施設等給付費は市町村12.5%、都道府県17.5%、国20%)です。この国庫負担のうち5%は調整交付金に充てられています。

③介護保険の被保険者と要介護認定
第1号被保険者は65歳以上の高齢者で、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者です。第2号被保険者が要介護・要支援認定を受けるときには、16種類の「特定疾病」が原因である場合に限られます。認定の申請は保険者である市町村の窓口で行います。

④開かれた質問と閉じられた質問
開かれた質問は「はい/いいえ」で答えられない質問で、対象者が自分の言葉で自由に語れるように促したいときに用います。閉じられた質問は「はい/いいえ」や単語で答えられる質問で、話すきっかけをつくったり、必要な情報を確認したりしたいときに用います。

⑤理学療法士と作業療法士
いずれもリハビリテーションの専門職で、国家資格です。理学療法士は、身体に障害のある人に対して、主に基本的動作能力の回復訓練を行います。作業療法士は、身体または精神に障害のある人に対して、主に応用的動作能力や社会適応能力の回復訓練を行います。

⑥福祉用具の関連職
国家資格なのは義肢装具士です。義肢装具士は、医師の指示のもとに義肢や装具の採型・採寸や作製・適合調整を行います。福祉用具専門相談員は、介護保険制度の福祉用具貸与・販売事業者に2名以上の配置が義務づけられています。リハビリテーション工学技師は資格ではなく、さまざまな福祉用具の開発・作製を行っている人のことをいいます。

⑦高齢者リハビリテーションの3つのモデル
「脳卒中モデル」は脳卒中や骨折によって急性に生活機能が低下したタイプ、「廃用症候群モデル」は徐々に生活機能が低下したタイプ、「認知症高齢者モデル」は先述の2つのモデルに属さないタイプで、それぞれの特性に応じてリハビリテーションが行われます。

⑧記憶と知能
外界からの情報は、一時的に短期記憶に登録され、繰り返し思い出すことで長期記憶に貯蔵されます。そして検索して取り出すことで再生・再認できます。加齢とともにこれらの能力は低下しますが、一方で知恵の源である結晶性知能は人によって生涯維持できるといわれています。

⑨先天的障害と後天的障害
先天的障害は、生まれる前の胎児の段階・周産期(妊娠満22週から出生後満7日未満の期間)に生じた障害です。ダウン症候群(染色体異常)のように原因を特定できる場合と、原因を特定できない場合があります。後天的障害は、障害やその原因となる疾患をもたずに生まれた人が人生の途中で障害をもった場合をいいます。

⑩パーキンソン病
パーキンソン病は、中脳の黒質で産生されるドパミンの量が減り、スムーズにからだが動かせなくなる神経難病です。代表的な症状には振戦(震え)、筋固縮、無動・寡動、姿勢反射障害・歩行障害があり、転びやすくなったり、歩き始めの一歩が出ないすくみ足などが生じたりします。

⑪さまざまな視覚障害
狭窄は視野が狭くなる状態、暗点は部分的に見えないところが出現する状態、半盲は視野の半分が欠ける状態です。また羞明は普通の光を強くまぶしく感じること、順応障害は明るさや暗さに目が慣れずに見えなくなること、色覚障害は青錐体・緑錐体・赤錐体のいずれかまたは全てに異常や欠如があり、色の識別が困難な状態をいいます。

⑫屋内の段差解消
和室と洋室の間で生じる段差(畳の厚さ)の場合、新築なら床束(床下にある垂直の部材)で調整したり、簡便に済ませる場合はすりつけ板を設置したりします。洋室と洋室の間で大きな段差がなく、異なる床仕上げの端部をおさめるだけならへの字プレートを、引き戸の敷居の代わりにするならV溝レールを埋め込むか、フラットレールを床板表面に乗せて固定します。

⑬手すりの取り付け
手すりには、トイレや浴室での立ち座りや移乗に用いるグラブバーと、階段や廊下の移動に用いるハンドレールがあります。階段には両側に手すりを設置するのが基本ですが、片側のみになる場合は、下りる際の利き手側に設置します。また屋内の手すりは、必ず柱か下地補強してある壁に取り付けます。間柱は細すぎて取り付けられません。

⑭建具の種類
高齢者や障害者に最も使いやすいのは引き戸です。これは、居室の出入り口のほか、トイレや収納でも同様です。開き戸は、気密性が高いのでよく用いられていますが、開閉時、転倒の危険があったり、車いす使用者には開閉が困難だったりします。開き戸を引き戸に交換する(引き戸の新設も含む)工事は、介護保険制度の住宅改修費の支給対象です。

⑮廊下の整備
廊下の横手すりは、通常、床面から750~800mm程度、大腿骨大転子の高さを目安にします。車いす使用の場合は、廊下の壁面や戸枠周辺を傷つけることがあるため、幅木をフットサポートの高さまで数枚張り上げて「車いすあたり」にします。

⑯洗面・脱衣室と浴室の段差解消
洗面・脱衣室と浴室洗い場の床面高さを揃えるため、洗い場をかさ上げする場合は、排水に配慮が必要です。もともとある主排水溝のほか、新たに出入り口側に補助的な排水溝を設け、グレーチングを敷設します。このような工事が困難な場合は、簡易な方法として、すのこを設置します。

⑰障害者総合支援法における福祉用具
補装具には、義肢や装具、盲人用安全つえなどの障害特有の用具のほか、車いすや歩行器も含まれます。日常生活用具は、地域生活支援事業なので具体的な内容については市町村ごとに決められます。補装具・日常生活用具のいずれも、介護保険制度でも取り扱っている種目については、介護保険からの支給が優先されます。

⑱段差解消機と階段昇降機
段差解消機のなかでは、ピットを掘って固定する設置式の使い勝手が優れています。そのほか工事いらずで使用できるのは、据置式や移動式です。階段昇降機には、階段に設置したレールに沿って動く(固定型)階段昇降機と、レール不要の可搬型(自走式)階段昇降機があります。

⑲自助具
長柄ブラシは、柄を長くしたブラシで、腕を上げにくい人が整髪に用います。ストッキングエイドは、足に手が届きにくい人が靴下やストッキングを履くときに用います。柄付きブラシは、洗体時に手が届きにくいところまで洗えます。太柄スプーン(フォーク)は握力が弱い人が、曲がりスプーン(フォーク)は口元までスプーンが届きにくい人が用います。

⑳義肢・装具
義肢は四肢の一部を欠損した場合に用いる器具です。見た目を補う装飾用義手、動作性のある能動義手、労働作業に向く作業用義手、筋活動の微弱な電流で動く電動義手(筋電義手)、そのほか下肢の切断には大腿義足や下腿義足があります。装具は四肢や体幹の固定などに用いる器具で、着用する部位ごとに、上肢装具、体幹装具、下肢装具があります。

以上、今回取り上げたキーワードの内容は、丸暗記の価値あり!特に、似ていることから引っかけ問題にされやすいものを一緒に解説していますので、違いを意識して読み込んでくださいね。そして、最後まで読んでくださったあなたに、もう一つ情報を...

●定番問題はこれだ!

過去問題は、実際に出題された「本物」の試験ですから、敵を知るには一番の教材です。ただし、問題のなかには、繰り返し出題される定番問題と、二度とお目見えしないであろう外れ問題が混在しています。同じ力の入れ方で学習したらもったいない!そこで、ここに定番問題をピックアップしますので、これらは重点的に取り組むようにしてください。

【第36回過去問題】

第1問ア、第2問イ、第2問エ、第5問5-1ア、第6問エ、第8問8-1ア、第9問9-1

【第35回過去問題】

第1問イ、第2問エ、第4問4-2、第6問ウ、第6問エ、第7問7-1イ、第8問8-1エ

第37回試験当日(11月27日)には、解答速報や試験総評を配信する予定です。また、Twitterのユーキャン解答速報アカウントにて、指導部からの実況中継も投稿します(講師は模範解答に集中するので、代わりに担当社員がつぶやきます)。当日は皆さんの声を集めて、一部試験問題の解説もしたいと考えていますので、どうぞご協力ください。受講中でない方のご参加も大歓迎です。みんなで福祉住環境コーディネーター試験を有意義なものにしましょう!(駒木)

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